令和の時代、プライベートはもちろんのこと、取引先や上司との連絡手段にもメッセージアプリ『LINE』を使う機会が増えている。しかし、世代を跨いだやり取りにモヤモヤした経験はないだろうか?
「還暦間近の上司に連絡したときには“既読スルー”か“即レス”のどちらかになるのに対して、20代若手社員にはただ“既読”を付けられて終わり、とLINEの反応に大きな違いが見受けられます」(ITライター)
さらに、40〜50代のLINEへの感性はまた違ったものがある。
「ミドル世代は、既読後、すぐ返信しなければ……とヤキモキしがちです。あらゆる手段を駆使して未読のままで内容を把握し、返信の文章を考え、既読後、即レスというタイプが多いようです」(前同)
世代を超えてメッセージをやり取りした際に発生する、この『違和感』はどこから生まれるのだろうか。
若者文化研究所代表の西村美東士氏は、年代ごとに主戦力となった連絡手段の違いが、価値観の変化に繋がっているのではと分析する。
「40〜50代はメールで1対1のコミュニケーションを重んじ、60代以降になるとワープロでプリントを渡してきた世代になります。彼らにとっては、やたらと“いいね”を付けあったり、単なる挨拶だけを交換したりする今の“交流”には戸惑いがあるのでしょう」
とはいえ、どの世代も求めていることは同じ。それゆえに違和感が発生してしまうと続ける。
「私自身、ワープロより上の世代。それでも連絡する時は相手からの“レスポンス”を大切にしていました。“レス”がもたらす双方向性は、時代や世代を超えて重要視されていると言えます」(西村氏)