大相撲秋場所で2度目の優勝を果たし、11月の九州場所では、新大関として土俵に上がる大の里(24)。

「昨年5月の初土俵から所要9場所での大関昇進は昭和以降最速。当然、収入も猛スピードで爆増しています」(スポーツ紙相撲担当記者)

 相撲界の給料は番付ごとに決まっている。

その具体的な内容について、『インタビュー ザ・大関 運と人を味方につける』(双葉社)をはじめ、相撲に関する著書を多数執筆するノンフィクションライターの武田葉月氏は、こう解説する。

「一番下から序ノ口、序二段、三段目、幕下の順ですが、ここまでは“見習い”扱いのため、給料はなし。2か月に一度、番付に応じた“場所手当”が支払われます。

 ただ、衣食住などの面倒は相撲部屋で見てもらえるので、無給でも生活はしていけます」

 大の里の場合、日本体育大学在学中にアマチュア横綱の称号を獲得したため、「幕下10枚目格付出」でデビュー。幕下だった昨年5月と7月は無給で、1場所につき、幕下の場所手当「16万5000円」が支払われているというわけだ。

「“関取”と呼ばれる、十両以上の番付になって初めて、給料がもらえます。月給は、十両が110万円、幕内が140万円、小結・関脇が180万円、大関は250万円。横綱になると300万円と、日本相撲協会により、規定されています」(前同)

 となると、新大関・大の里の年収は約3000万円(1年間、大関だった場合)だが、

「月給に加えて、幕内で優勝すると優勝賞金1000万円がもらえます。また、取組に対して企業が出資する懸賞金も力士の収入源。勝利力士は懸賞1本につき3万円を受け取れます。さらに、活躍力士に授与される三賞(殊勲賞・敢闘賞・技能賞)の賞金もあります」(同)