橋本環奈(25)主演のNHK連続テレビ小説『おむすび』。現在のメインストーリーである“ギャル編”が不評だというが、第16回(10月21日)終盤からの展開に、視聴者の反応が変わりつつある――。
『おむすび』は、橋本演じる平成元年生まれのヒロイン・米田結が高校時代に“ギャル文化”と出会い、やがて栄養士として人の心と未来を結んでいくという“平成青春グラフィティ”作品。ドラマは2004年の福岡県・糸島からスタートしたのだが、結は1995年までは神戸に住んでいて、同年1月17日に発生した阪神・淡路大震災にトラウマを抱えていることが示唆されていた。
【以下、『おむすび』第17回(10月22日放送)までのネタバレを含みます】
10月21日放送回の終盤で結(橋本)は、仲里依紗(34)演じる東京から帰ってきた8歳上の姉・歩と口論になり、歩が鬼の形相で結を否定するなど、収拾がつかなくなる。
そこで“辛くて苦しくて悲しかった”出来事として「神戸のこと」や「真紀ちゃんのこと」――大島美優(14)演じる、95年当時14歳の少女・渡辺真紀の名前を口にしたのだ。「真紀ちゃん」という名前はこの場面が初出だが、名前が出た瞬間に歩(仲)の表情が明らかに強張っていたことから、視聴者から“震災絡みで何かあったのでは”と、考えられていた。
そして、翌22日放送回では、平成6年(1994年)の10月から、95年1月にかけての回想シーンが描かれ、そこで真紀も登場したのだ。なお、当時5歳の結は磯村アメリ(7)、14歳の歩は、高松咲希(14)が演じている。
「米田家と渡辺家は同じ神戸市内の商店街の仲間で、家族ぐるみの付き合いをしていました。しかし、商店街にアーケードを設置する計画を巡って、北村有起哉さん(50)演じる結の父・聖人と、緒形直人さん(57)演じる真紀の父・孝雄の関係が悪化。孝雄が真紀を“こんな家の子どもと遊ぶな”と𠮟りつけるなど、子どもの関係にも悪影響が出てしまい――というところで、回想は終わりました。
聖人と孝雄が口論する場面で意味深に映り込んだ日めくりカレンダーの日付は、1995年1月12日。5日後の17日に、阪神・淡路大震災が起こるということですよね……」(テレビ誌編集者)
過去編では、当時の世相を象徴するアイテムも多く登場し、いずれもXでトレンド入りしていた。
「1995年が舞台ということで、当時アニメも大ヒットしていた漫画『美少女戦士セーラームーン』や、安室奈美恵さん(47)が本格的に売れる前に出したCD『PARADISE TRAIN』など、時代を感じさせる要素が多く登場しました。
『なかよし』(講談社)、『りぼん』(集英社)、『ちゃお』(小学館)と、3大少女漫画雑誌も実名で登場していたことで、“1995年の日常”として、リアリティのある描写でしたね……」(前同)