■安室奈美恵のプロのパフォーマンスに衝撃を受けた韓国の音楽界

 2018年9月をもって芸能界から引退した安室さんだが、6年が経過した今も多くのファンを魅了し続けている。

「楽曲『NEW LOOK』はTWICEの日本人メンバーのMISAMOがカバーしたのですが、韓国でも安室さんは絶大な人気を誇っているんです。K-POPといえば、BTSStray Kidsなどのグループはアジアを飛び出し、世界中のファンを魅了していますが、十数年前まではそこまで人気はなかったんです。

 ライブでも口パクが当たり前だったといい、ダンスのレベルもそれほど高くはなかったと。それが、安室さんの韓国公演以降、K-POPシーンは大きく様変わりしたと言われているんです」(芸能プロ関係者)

 2004年5月、安室は韓国・ソウルのオリンピック体操競技場で3日間にわたって初の韓国公演を開催した。

小室哲哉さん(65)プロデュース、小室ファミリーの一員として高い人気を博した安室さんですが、韓国公演を行なったのはその人気が落ち着いた頃。そんな時期にあっても安室さんは地道にライブ活動を続けていたんです。

 ただ、韓国公演の初日は客席は満員にはならなかったそうです。ところが、2日目以降の公演に韓国の音楽関係者が殺到し、その多くが大きな衝撃を受けたといいます。安室さんは2時間ぶっ通し、ほぼMCなしで、ずっと激しいダンスを踊りながら生歌でクオリティの高いパフォーマンスを披露したんです。

 初日の公演を目の当たりにした音楽関係者が、周囲に“音楽に携わる人間なら見ておくべき”と拡散し、2日目以降の公演に音楽関係者が大挙して押し寄せたといいます。そして、“安室奈美恵こそがプロのアーティストだ”“これが我々の目指す道だ”となり、現在のK-POPへとつながっていったとも言われているんです。MISAMOが『NEW LOOK』をカバーするに至ったのも韓国にそういった土壌があったからではないでしょうか」(前同)