■とんねるず特番で垣間見えたフジの“厳戒態勢”

 特番『とんねるずの2億4千万の大陸スペシャル ライブ裏側初公開&密着』は、郷ひろみ(69)の楽曲『2億4千万の瞳―エキゾチック・ジャパンー』に、モノマネ芸人たちが得意のモノマネを複数盛り込む「2億4千万のものまねメドレー選手権」と、11月8日と9日に開催されるとんねるずの日本武道館ライブに向けて準備を進める石橋貴明(63)と木梨憲武(62)にそれぞれ密着するドキュメンタリーふうの「笑熱大陸」の2本立てとなった。

「『情熱大陸』(MBS・TBS系)のパロディふうの『笑熱大陸』は、ドキュメンタリーの体裁を取りつつも笑いやフェイクも散りばめられていました。

 日本武道館でのライブに向け、石橋さんはアメリカ・ロサンゼルスに飛び、当地で歌やダンスのレッスンをするという展開になるのですが、まだまだ情熱が湧き立たないと、大谷選手が出場する試合を見に行くんです。しかも2試合も観戦していました。“ロスに来たのは大谷選手の試合を観に来たかっただけでは?”というツッコミがディレクターから入っていましたが(笑)。

 ただ、番組内で使用された大谷選手関連の映像は、ロサンゼルスのビルの外壁に描かれた大谷選手の巨大壁画と、日本のスポーツ番組でも流れるような試合のダイジェスト映像だけだったんです。顔写真すら出てこなかったですね」(前出の民放キー局関係者)

 フジテレビの公式配信サービス・FODでは試合のダイジェスト映像もカットされていた。

「権利の問題でFODでは扱えなかったようですね。石橋さんは歌やダンスのレッスンのためという名目でロサンゼルスまで行きましたが、実は本当の目的はドジャースの試合を見る、ということが伝わってくる笑いを交えた構成だった。つまり、密着映像の主軸はドジャース戦だったと。にもかかわらず大谷選手の映像、写真もほぼなしという作りになっていたんです。

 新居報道の件はいまだにセンシティブで、大谷選手の扱いは“厳重注意案件”。番組ではうかつに触れられないんでしょう。石橋さんの意向もあり大谷選手ネタを触ったが、極力、刺激しないような内容に……といったところだったのではないでしょうか」(前同)

 WSの放映権を運よくゲットできたフジテレビだが、約半年前に大谷選手サイドの怒りを買った一件はいまだに内部でくすぶっており、多くの大谷ファン、野球ファンも同局に厳しい目を向けているのは変わらないようだ。