■“おむすびが冷たい”というリアル展開に視聴者も涙
「現在の結が“震災発生時の恐怖”を覚えておらず、両親や姉がひどく心配していたことや、変わり果てた街並み、避難所の出来事を鮮明に覚えているというのが、年齢を考えるととてもリアルですよね。
また、よくありがちな“つらかったけど、差し入れられたおむすびが美味しかった”という展開ではなく、おむすびが冷たかったというのも、制作サイドが当時の被災地の現実をしっかりと描こうとしていると伝わってきます。ドラマのタイトル的に“おむすび”が、明るい思い出だと感じていた視聴者もいましたからね」(テレビ誌編集者)
『おむすび』で描かれた阪神・淡路大震災の描写には、
《おむすびって作品名がきたら「被災したけどおむすび食べられて嬉しいなぁ、助かった」という思い出だったのかな?と思い込んだ視聴者は少なくなかったと思う(私もその1人)そこを「冷たい。チンして」にする。この作品は、辛いことの表面だけかいつまむような描写は絶対しない》
《神戸出身なのだけど、避難所の感じなどめちゃくちゃリアルでした。体育館や教室に、毛布を手にした人がびっしり。着の身着のままの方も。炊き出しなどなかなか届かない地域もあって、おむすび半分こ、もリアル》
《善意のおむすびに「おいしい」と言わず「冷たいからチンして」って言う。子どもの「わかってなさ」がすごくリアル。対して「ホンマにごめんなぁ」と謝る女性。空腹の幼子に温かいものを食べさせてあげることすらできない悔しさや無力感がヒシヒシと伝わってきて辛い》
といった声がXにも寄せられている。