■大谷翔平選手の“新居晒し報道”をフジ社長が謝罪

 フジテレビを巡っては今年5月、大谷選手がロサンゼルスに785万ドル(約12億円)で邸宅を購入したことを受け、同局と日本テレビが空撮映像や自宅前からのレポート、近隣住人へのインタビューなどの映像を流すなど、新居が特定できるような報道を行なったことが問題視されたことも記憶に新しい。

 一連の報道が大谷選手サイドの怒りを買い、フジテレビと日本テレビの取材パスが“凍結された”と報じられたほか、多くの野球ファンが両メディアに不快感を示した。

 7月3日放送の『Live News イット!』(フジテレビ系)ではMCの青井実(43)が「大谷選手の新居について取材・報道しましたが、大谷選手とそのご家族、代理人をはじめとする関係者のみなさんにご迷惑をおかけし、お詫び申し上げます」と謝罪。

 同5日の定例会見では、フジテレビの港浩一社長(72)が「大谷選手とそのご家族、関係者にご迷惑をおかけして、大変申し訳ない」とあらためて謝罪し、ドジャースの取材パスを凍結されたという報道については「パスを失った事実はなく、適切な取材を心がけながら現在も取材を続けている」と説明した。

 そのフジテレビが今回、WSの全試合の中継を担当することにも、厳しい声が上がっていた。

 地上波のMLB中継は、NHKと民放が交互にWSかオールスターゲームの放映権を持っており、今年はNHKがオールスターを放送。WSの放送権は民放が持っていた。同権利は民放各局の持ち回りで、今年はフジテレビが保有しており、同局で全試合放送することになった。

 フジテレビがWSを中継するという発表に対しては、《フジテレビって大谷翔平映せるの? 自宅暴露で怒られたんじゃなかった?》《大谷の自宅晒した放送局に放映権があるのが甚だ疑問》と疑問を呈する声が大量に寄せられていた。

 フジテレビは10月25日、WSの朝の中継に加えて夜帯でも再度ダイジェストを放送することを発表。しかし、日本シリーズが行なわれている時間帯と丸被りしていたため、《大谷も山本も日本プロ野球から旅立っていったのよ 日本シリーズの裏に再放送ぶつけるのはちょっと》などのコメントも上がっていた。

「フジテレビは、自宅取材で大谷選手を怒らせた件での出禁はなかったわけですが、日本シリーズからは出禁になったわけですね。日本シリーズはプロ野球の日本一を決める最も大事な戦いです。そこにMLBのWS、しかも再放送をぶつけてくることをNPBは問題視したのではないでしょうか。

 レギュラー番組を見たかったという声もSNSには多く寄せられていましたし、キー局として日本シリーズも放送するフジは日本シリーズ、そしてNPBを盛り上げる立場でもありますからね。

 一方で、取材パス没収はやりすぎではないかという指摘もありますよね」(ワイドショー関係者)