例年、『NHK紅白歌合戦』の出場歌手は11月中旬に発表されるが、今年は例年よりも発表が遅れている。その理由は、旧ジャニーズタレントの受け皿であるSTARTO ENTERTAINMENT所属アーティストとの出演交渉で難航しているからだと複数のメディアで報じられているが、同事務所の人気グループ・Snow Manを巡り、新たな話が聞こえてきていて――。

 レコード会社関係者は言う。

「紅白サイドはSnow Manの9人に出場してほしい思いが強いといいます。昨年の紅白は、第1部、第2部ともに世帯視聴率が過去最低でした。ですので、今年こそはという思いが強く、そのため大人気グループのSnow Manに出場してもらい、ぜひ盛り上げてほしいと。

 その一方でSnow Manは昨年の出来事もあり、グループ内でも、紅白に出場するか、しないかで話し合いになっていると言われていますね」

 NHKは旧ジャニーズ事務所の創業者・ジャニー喜多川氏(享年87)の加害問題を重く受け止め、23年末の紅白に旧ジャニーズタレント、グループを一組も出場させなかった。また、NHKは今年10月16日まで、STARTO社との新規取引も行なわない方針を貫いていた。

 そしてSnow Manは昨年、紅白に出場できなかった代わりに、大晦日にYouTubeで生配信を実施。紅白で1、2曲歌って終わるよりも遥かに濃い内容であったため、“むしろ紅白より良い”というファンも多かった。

「今、Snow Manの中は、“紅白は特別な番組だしファン以外の人にも自分たちを知ってもらえる”とする紅白出場派と、“配信の方がファンを喜ばせることができるし自由度も高い”とする不出場派に割れているといいます。各々考えがあって当然で、9人いますから、すぐに話がまとまらないのも仕方がないことですよね。

 ただ、そんなメンバー間での話し合いが行なわれている最中の10月中旬に、『NHKスペシャル』でジャニー氏の衝撃的な特集が放送されたことで、“やっぱり出ない方がいいんじゃないか”“出たくない”と主張するメンバーが増えていると聞こえてきています」(前同)

 10月20日、NHKスペシャルでは『ジャニー喜多川“アイドル帝国”の実像』と題して、ジャニ―氏の加害問題、事務所の圧力、ジャニー氏の姉・藤島メリー泰子氏(享年93)が行なってきた隠ぺいなどを掘り下げた、NHKの社会部の強い意気込みを感じさせる特集が放送された。これが原因で、Snow Manメンバーは紅白出場にさらに難色を示すようになったという。

「『Nスペ』の特集は、ジャニー氏の非道な行ないや旧ジャニーズ事務所が裏側でやってきたことを徹底的に糾弾する内容でした。しかし、Snow Manメンバーたちがこの厳しい内容の特集をNHKが放送したことに悪感情を抱いて、紅白を辞退する方向へ向かっている、ということではないと聞こえてきています。そこには別の理由があるようで……」(同)