11月16日、俳優の伊藤健太郎(27)が、25年1月9日開始の関西テレビ(カンテレ)制作・フジテレビ系『未恋~かくれぼっち~』(毎週木曜深夜2時25分、カンテレは同深夜0時25分から)で単独主演を務めると発表された。
連続ドラマ『未恋』は、来年1月からフジ系木曜深夜に新設される「カンテレ×FODドラマ」枠の第一弾。言葉では言い表せない孤独を抱える“隠れぼっち”たちの群像劇である。
制作会社関係者は言う。
「『FOD』とは、フジテレビの有料配信サービスのことですよね。本作はカンテレがフジよりも2時間早く放送されると発表されていますが、まず先に『FOD』にて先行配信されるのでは、とも言われていますね。フジテレビでは『水10』枠でも“先行配信”を実施中ですから、似たような方式を採るのかもしれません」
現在は、藤原竜也(42)主演の『全領域異常解決室』が放送中のフジテレビの「水10」枠。同枠の連ドラは23年9月期の『パリピ孔明』以降、毎クール、1週間先のエピソードを『FOD』の有料サービス『FODプレミアム』(月額税込み976円)などに先行配信するサービスを行なっている(※24年1月期の『婚活1000本ノック』のみ先行配信無し)。
連ドラの先行配信サービスの影響もあるのか、フジテレビは、FODの有料会員数(FODプレミアム、FODチャンネルfor Prime Video、フジテレビONE・TWO・NEXTsmart、FODポイントコースの総計)が、8月に150万人を突破したと発表している。
「『FOD』の有料サービス月額使用料は976円。ですので、月額会員150万人から約1000円ずつなので、つまり毎月約15億円近く入るということですよね。現在は、特にドラマなどは配信サービスで見る時代ですよね。テレビ離れで地上波の番組の視聴率がどんどん落ちるなか、フジテレビも自社サービスである『FOD』の数字をさらに伸ばしたいはずです。もし今後、有料会員数が500万人になれば、月に50億円入るわけですからね……」(前同)
「カンテレ×FODドラマ」枠は、大手広告代理店が絡むプロジェクトでもあると言われている。
「深夜ドラマはリアルタイムでの視聴者が少なく、必然的にCMの広告効果も弱いですが、配信となれば話は別。『FOD』の配信でもCMは流せますから、そうした複合的なCM契約となっているんでしょう。最近よくある、企業の商品がドラマの中に出てくる“プロダクトプレイスメント”の手法も使われるかもしれません。
多くのドラマの視聴者が配信に流れて、リアルタイムの視聴率が落ち込む一方ですが、時代の流れに合わせてドラマビジネスも大きく激変していると言えそうです」(同)