年の瀬が近づき、大掃除の季節がやって来た。
今年こそは完璧にきれいにしようと思っては見たものの、なかなか思い通り進まなかったり、始めたら逆に散らかったり、何かを壊してしまったり……なんて経験をした人も多いはず。掃除は意外と奥が深いものだ。
そこで、整理収納コンサルタントである奥田明子氏に、誰もが当たり前と思っていたけど間違っていたかもしれない「年末大掃除の5つのポイント」を伝授してもらった。
まずは片付けから、意外な心構えを2つ紹介しよう。奥田氏は、そもそもの前提として“掃除”と“片付け”はまったくの別物と認識することが大事だと指摘する。
「整理と掃除を同時にすることは、言ってみれば料理と洗濯を一緒にやるのと同じこと。まったく別の家事なんです。だから同時に進めようと考えるのではなく、まずは整理整頓から始めると効率的にできますよ」(奥田氏・以下同)
その心構えとしては、何よりも、根を詰めすぎないことが大切だという。
「大きな計画を立てすぎると、うまく進まないときにやる気をなくしてしまいがち。なので、“ここだけやろう!”と、ゆるく構えるのがいいです」
よくありがちな、「今日こそきれいにする!」といった曖昧な目標では、結果的に時間がかかってしまうという。
「例えば、日頃から使いにくくて何とかしたいと感じているものから優先的に始めて、これだけは終わらせるというゴールを決めると、やる気も出るし達成感もありますからオススメです」
ちなみに、収納グッズは先に買わないほうがいいらしいとのこと。
「後になってサイズが合わないと発覚することもありますので。余っている収納ケースや紙袋で文具や化粧品などを分類分して収納するところから始めましょう。それでも必要なら新たにボックスを購入するという流れがいいと思います」
また、整理のしにくい思い出の品などは“ラスボス”。掃除の際は後回しにするのが得策だという。奥田氏は、捨てるのに抵抗があるなら、思い切って寄付するのも手段だと言う。
「ショッピングモールなどでも不要な服を寄付する場所があります。次に使う人がいると思えば、手放しやすいかもしれません」