斎藤元彦氏(47)が再選を果たした兵庫県知事選を巡り、フリーアナウンサーの宮根誠司(61)が発した「大手メディアの敗北」という言葉がテレビ界で大きな波紋を広げている。そして、それと同時に、番組制作の現場にも多大な影響をもたらしているという――。
11月17日、兵庫県知事選の当日にMCを務める『Mr.サンデー』(フジテレビ系)に生出演した宮根は、パワハラ疑惑などが報じられていた斎藤氏が“旋風”を巻き起こした背景について「今回、ひょっとしたら初体験かもしれないんですけど、SNSの力、すべてファクトがあったとは言わないけども、これには驚きました」とコメント。
「1つ僕が思うのは大手のメディア、たとえば我々テレビ局、そして新聞社、これが報じないものをSNSが知らせてくれているという流れのうねりというのがウワーッと来た」と分析した。
さらに宮根は「今回、私個人が思うのは大手メディアのある意味、敗北ですよね、これは」とし「これからじゃあ、テレビ局とか大手メディアは選挙戦をどう伝えていくのか? 今回の県知事選で我々が突きつけられましたよ」と厳しい表情で語った。
「兵庫県知事選を巡っては、斎藤氏の当選が決まったあとに兵庫県内にあるPR会社の代表取締役・折田楓氏がメディアプラットフォーム『note』に『兵庫県知事選における戦略的広報』なる記事を投稿。折田氏が斎藤氏にSNS戦略をプレゼンしている光景、プロフィール写真やメインビジュアルの刷新、応援用SNSアカウントの作成など、広報の過程を詳細に公開しました。
結果、PR会社と斎藤知事に公職選挙法違反(買収)の疑惑が浮上する事態に。告示前に投票を求めるような行動は事前運動とみなされ、公職選挙法で禁止されています。さらに告示後に外部業者に委託する選挙活動も法律で定められていて、もし多額の報酬を支払っている場合、公職選挙法に抵触する可能性がありますからね」(ワイドショー関係者)
11月25日に都内で行なわれた全国知事会に出席した斎藤知事は「公職選挙法違反になるようなことは私はないというふうに認識しております」と疑惑を否定。PR会社については「ポスターの製作など、制作物を依頼したということが事実でございます」とし「製作費として70万円ほど支払っています」と話した。
制作会社関係者は話す。
「警察が動くのかどうか大いに注目が集まっていますが……とにもかくにも、パワハラ疑惑などが取り沙汰された斎藤知事が再選を果たしたことに、SNSの盛り上がり、後押しは大きかった。
彼が再選したことでこれまでテレビや新聞などの大手メディアが報じてきたことが間違っていたのではないか、と受け取る人も少なくありません。そして、この状況をさらに大きく話題にしたのが、『Mr.サンデー』で宮根さんが言い放った“大手メディアの敗北”という言葉だった、と関係者の間では話されています」