■『海に眠るダイヤモンド』終盤はハッピー展開は期待できない
次回予告にも坑内火災シーンが。脚本の野木亜紀子氏は自身のXで、《第7話は、端島炭鉱で起きた坑内火災と戦う鉱員たち。発火場所は海底下940メートル。この話だけ見てもわかるディザスター回》とポストしており、壮絶なシーンになりそうだ。ここまで匂わされてきたことから、おそらく鉄平(神木)は行方不明になると思われる。
さらに、いづみ(宮本)の正体が朝子(杉咲)だと分かったこともあり、一気に朝子が物語の中心になりそうだ。ドラマの終盤は朝子が端島を出て以降、どのようにして“いずみ(出水)”となり、現在に至るのかが描かれるはず。玲王(神木・2役)は引き続き出演するものの、主役交代状態になるかもしれない。
そしてその終盤は、視聴者が心配しているように、ハッピーな展開にはなりそうもない。X上に《野木作品なので、人を殺め、そのことを隠したリナと進平が、このままキラキラのハッピーエンドに至れるとは思えないんだよね》というポストもあるが、気になるのは進平(斎藤)とリナ(池田)だ。
考察には、初回冒頭でリナが連れて逃げた赤ちゃんが玲央の親で、「玲王は進平とリナの孫」という説が出ているが、玲央の名字の「日下」は母方の姓で、現在は母がどこで暮らしているのか詳細は分からないとし、父親は顔も名前も知らないと言っている。進平とリナに何か悲劇が起こるのだろうか――。
はたして、鉄平と朝子ら端島の若者たちの運命は――そして、それが現代にどうつながっていくのか、今後の展開に注目したい。(ドラマライター・ヤマカワ)
■ドラマライター・ヤマカワ 編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。