2024年もそろそろ終わり。豪華キャストを揃えた大作から、深夜帯ならではの攻めた内容の問題作まで、話題になったドラマを振り返ってみよう。
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まずは「現代用語の基礎知識選 2024ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞に呼称の「ふてほど」が選ばれた、阿部サダヲ(54)主演の1月期ドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)。
同ドラマは、“クドカン”こと宮藤官九郎氏が脚本を手掛ける、昭和61年(1986年)を生きるスパルタ体育教師・小川市郎(阿部)が、突然38年後の令和6年(2024年)にタイムスリップし、昭和と令和の価値観や行動様式の違いにとまどいつつも、奮闘するコメディドラマ。
多様性、働き方改革、ハラスメント、SNS、ルッキズム、不倫など、令和では当たり前のコンプライアンスを、毎話ごとに「○○しちゃダメですか?」とサブタイトルで問いかけ、昭和視点の基準で世相を切ることが話題になった。
しかし、それ以上に魅力的だったのはキャスティングだ。特に存在感を発揮したのが河合優実(23)で、市郎の一人娘・純子を演じ、聖子ちゃんカットのスケバン女子高校生姿が、見事に昭和を再現。放送後、主演映画『ナミビアの砂漠』などが高い評価を受け、25年のNHK朝ドラ『あんぱん』では、ヒロインの妹役で出演することが決定した。