■母親から「産まなきゃ良かった」

 16歳にして整形手術を決意した平瀬さんはその後、8年間必死に働き続けたお金でクリニックに足を運んだ。

「実は私、予防接種の注射で失神してしまうほど、痛いことが苦手で、これまでも極力、病院を避けていました。それでも整形した理由は、“今までの辛い日々を過ごすよりも、痛みを我慢してでも生まれ変わりたい”と思ったからです。

 これまで周りから、“馬顔で草”“出っ歯”とか、“笑わなければまだマシなのに”など、傷つくことをたくさん言われていました。私はリボンとか可愛いものが大好きだったので、大きいリボンをつけていたら、“アンタじゃなくて他の子がつけてたら可愛いのに”とか。

 もしかしたら、整形をしなかったら普通の幸せもあったかもしれない……と思う時もありますが、後悔はしていません」

 平瀬さんは16歳の頃から必死の思いで働き1000万円を貯めたというが、若い女性が1000万円もの大金を稼ぐことは容易ではない。整形費用は肉体労働を掛け持ちして貯めたそうだが、夜の世界に足を踏み入れることは考えなかったのだろうか。

「当時は、ビジュアルが悪いから夜の仕事はできないと思っていたので、しませんでしたね。肉体労働は他のアルバイトに比べたら時給はいいですが、お給料はそこまで高くはないので、茨城県で家賃2万円のアパートに住み、冬は寒くてもエアコンをつけず、食事はもやしでしのぐなど、整形費用を貯めるために日々節約して暮らしていました」

 その後の2019年、平瀬さんはとあるきっかけで芸能界入りすることとなる。

「まだ二重整形をしたくらいの20歳の時かな。東京・渋谷で“無料でヘアメイクをしてみませんか?”と声をかけられたんです。そこでヘアメイクが終わると、“ライブ配信に興味ない?”と、勧誘されて、配信者として活動することになったんです。

 配信者として1位になれば関西コレクションに出られるというイベントがあったので、警備員と引越しの仕事をしながら、朝まで寝ずに一日10時間ほど配信していましたね。

 ライブ配信って、フィルターで可愛く加工できるので、顔を気にせずに配信できるんです。結果的に見事に1位をとることができ、関西コレクションのステージに立つことができました」

 そこから、平瀬さんの整形は本格的に始まっていく。

撮影/白川ちひろ

取材・文/白川ちひろ
キャバ嬢時代に書いていたブログがランキング上位となり、某出版社からのスカウトでライターデビュー。これまで多数のタレントのインタビュー記事を手がけ、そのほとんどがYahooトップ・ランキング入りを果たす。グラビアアイドル好きを自称し、推しのチェキ会やイベントには必ず参戦する。イチオシのグラドルは橋本梨菜、青山ひかる、奥村梨穂、豊田えま。