■やすともは関西の“象徴”
海原ともこをよく知らずに批判的な投稿をしている層に対し、関西人と思しき多くのユーザーからは、
《ともこ姉さんのしょうもない発言は関西人なら言いたいことわかる人多い気する しょうもないってヤーレンズのネタに対して言うのは別に辛口コメントちゃうやろ しょうもなさがおもろいんやから》
《ともこ姉さんディスについての前置きに「海原ともこって人の事はよく知らないけど」は、まじで関西人のケツに火つけるからやめた方がいい》
《海原ともこ叩きツイートを見つけた関西人はすでに腰を上げ始めている》
《関西人(特に女子)で海原やすよ ともこの漫才嫌いな人見たことないけど、トレンドの「ともこ姉さん」を見てたら「やすともの漫才知らんやつが、ごちゃごちゃ漫才語んな」と関西人がお笑い大国に生まれた誇りをかけて一丸となって海原ともこ姉さんを守ってる》
といった憤りの声が多数、Xに寄せられているのだ。
「海原やすよ・ともこは実の姉妹コンビ。彼女たちは、漫才コンビ海原お浜・小浜の小浜の孫で、海原かける・めぐるのかけるを父、マジシャンのワンダーのり子を母に持つ、生まれながらの漫才師です。2017年には女性漫才師では初めて『第52回上方漫才大賞』を受賞。関西では多くの冠バラエティ番組でMCもしています。関西で2人を知らない人などいないでしょう。
しかも関西人は、彼女たちの若い頃、10代の頃から漫才をやっている姿をテレビや劇場で見ている。最初から漫才は上手かったのですが、ファンもやすともの成長も見ているんです。
やすともは、計算しつくされたネタというより、姉妹で普通のことを話しているだけで売り物になる漫才が成立する特別な漫才師で、関西、大阪の文化の象徴のようなコンビなんです。
つまり、そんなやすともを否定すると、関西人は自分たちの文化を否定されたような気分になり、さらに、彼女をよく知らずに批判する人には、“知らん奴がえらそうに語るな!”と憤ってしまうのでしょう。
ともこさんが素晴らしい漫才師であることは間違いないし、『M-1』の審査員には多様性があってしかるべきです。それなのに、ともこさんに対して批判の声が湧き起こってしまった。そんなふうに厳しく言われるのはお門違いだ、という人が、関西のお笑いファンには多いのではないでしょうか」(前出の芸能プロ関係者)
関西の人たちが一斉に怒りの声を上げ、海原ともこを守ろうとした今回のSNSの現象。あらためて、やすともの偉大さと、いかに関西人にとって笑いが大切かがわかったのではないだろうか。