■原作には影も形もない飯豊の活躍に期待の声

【以下、原作版『懺悔室』のネタバレを含みます】

『懺悔室』の原作は、教会を訪れた露伴が間違えて懺悔室の“聞き手側”の部屋に入ってしまい、ある男性の奇妙な懺悔を聞く、という短編漫画である。

「内容は懺悔している男性の回想が9割で、露伴は冒頭と終盤しか登場しない、あくまでも物語のナビゲーターなんです。イメージとしては、『世にも奇妙な物語』(フジテレビ系)のタモリさん(79)のようなポジションですね。

 ましてや、原作には飯豊さん演じる“泉くん”は登場しない。そのため、どのように肉付けされるのか予想がつかず、ファンはドキドキしているということですね」(前出の女性誌編集者)

 ファンの間では、

《劇場版懺悔室、尺を持たせるために実は泉京香は富豪の娘!そして今が幸せの絶頂!(※『懺悔室』の別キャラの設定)みたいな展開になるかもしれない...》
《泉編集とのいちゃつきロードムービーになるかもしれない》
《懺悔室だけやると九割知らんおっさんの身の上話で終わるので、泉くんがGUCCIに行くのに連れてかれて荷物を失う岸辺露伴が必要なのでは(※元ネタは人気エピソード『岸辺露伴 グッチへ行く』)》
《改変されまくって露伴がポップコーン3番勝負(※原作に登場したデスゲーム)をやる羽目になって欲しい》

 といった声が寄せられている。

 なお、今回の予告では泉が電話で「露伴先生、今どこですか?」と尋ねて、「ヴェネツィアだ。次の舞台はヴェネツィアで決まりだ」と返される声や、顔がはっきりしないが、露伴と泉らしき男女がヴェネツィアの海辺に立っている姿が紹介されている。

「泉は事実上のオリジナルキャラクターでありながら、これまでのドラマ・映画シリーズでも違和感なく原作に溶け込んできました。今回の『懺悔室』でもしっかりとした見せ場があるのではないでしょうか。脚本を務めるのも、ドラマ版で評判が良かった小林靖子氏ですからね」(前同)

 飯豊演じる泉京花は、原作では『富豪村』というエピソードに登場しただけのゲストキャラだった。しかし、同エピソードが実写版の初回に選ばれたこともあり、実写での泉はメインヒロインに昇格。毎回、露伴(高橋)とコントのようなやり取りをしたり、超常現象に対する妙な回避能力と悪運の強さから無自覚に露伴を助けたりと、作品に欠かせないキャラクターにアレンジされて、原作ファンからも好意的に受け入れられている。

「オリジナルでキャラの活躍が増え、そしてメインの出演者同士が結婚。さらに、結婚後の映画でも2人が登場して夫婦共演という、とても明るい展開ですよね。

 高橋さんと飯豊さんの結婚は『岸辺露伴』のファンからも祝福されているし、今回の劇場版の人気次第では、今後も夫婦共演の実写シリーズは続いていくのかもしれませんね」(同)

 実写版は今年で5年目に入った『岸辺露伴は動かない』。原作ファンの高橋にとってもライフワークのような作品となっているが、さらに続編を重ねていけるだろうか。