■暖かいだけではなく肌触りも良いインナーも
冬の肌着に必要なのは暖かさが第一だが、“肌触り”も重視すべきだと和田氏は指摘する。
「肌の弱い人には綿の柔らかい肌触りがおすすめ。また、ウールのニットにアクリルやポリエステルの素材は擦れると静電気が発生しやすいので、綿の肌着だと不快感もありません」
無印良品の『あったか綿インナー』シリーズ、綿100%で吸湿発熱性のあるインナーが1490円から購入可能だ。
本サイトの記者も実際に着用してみたところ、天然素材だけあって乾燥による痒みをほぼ感じない。また、首や裾にあるようなタグもないので、チクチク感のストレスもなく冬の相棒としてはバッチリという印象を受けた。
さらに厚手で寒さ対策を整えたいならば、GUNZEの『冬の綿100%』(2200円?)がおすすめ。裏起毛で体温をしっかりキープできる。
「生地がしっかりしていておすすめです。上に着込むよりも、これにカイロを貼るほうが暖かく過ごせますね」(和田氏)
冬場のゴルフやスノボなど、スポーティな場面でも防寒インナーは大活躍だ。特にゴルフのスイングなど動きがある場面では、支障がでないような仕様が求められるが、イオンスポーツの『ヒートラブムーブ』(7700円)は、「速暖」のキャッチフレーズの通り、防寒性と伸縮性がズバ抜けている。
「1枚でコートと同じくらい暖かい。体の熱をしっかり閉じ込めてくれるし、汗が引いても寒くならないので真冬のゴルフでもアウターなしにプレーできます。少し価格は上がりますが、価値アリです」(40代男性・会社員)
最後に、和田氏に防寒インナーの“買い換えタイミング”、そして長持ちさせる洗濯の方法を聞いた。
「防寒インナーは体と布の間に空気の層を作ることで暖かさをキープします。体との隙間ができてしまう、伸びてきたと感じてきたらお取り替えの目安でしょう。また、長持ちさせるなら、ネットに入れて洗濯し乾燥機は避けること。衣類同士の絡まりやヒーターの熱は“伸び”を早めてしまいます」
冬を快適に過ごすなら、アウターより防寒インナーにこだわるのが近道かもしれない。
和田由貴(わだ・ゆき)
消費生活アドバイザー、家電製品アドバイザー、食生活アドバイザーなど、幅広く暮らしや家事の専門家として多方面で活動。
「節約は、無理をしないで楽しく!」をモットーに、耐える節約ではなく快適と節約を両立したスマートで賢い節約生活を提唱している。