■なぜ今回は「SMAPの映像」が流れたのか

 今回、そんな《SMAPの映像》が流れたことで、Xは沸騰。

《THETIME見てるけどめっちゃSMAPの映像流れるやん…え?今まで音楽番組でもまったく映像が出なかったのナンなの…》
《引退したら中居くん部分切り取りとはいえSMAPのライブ映像流せるんだ。これまでテレビ各局、忖度か圧力なのか放送しなかったのに》
《今まであれだけ流れなかったSMAPの映像が、こういう時はがんがん流れるのなんなんだろう。権利関係とかお金がとか言ってた人どうした?急に権利解消したんかな。やるせない》

 といった声が多く寄せられている。

 なぜ、権利関係が複雑と言われるSMAPの映像が、中居だけとはいえ今回は各局の番組で使用されたのか。民放キー局関係者は「いわゆる報道引用です」と言い、こう続ける。

「音楽番組などで使用する際は、権利者などへの許可取りが必要となるんですが、報道引用はその限りではありません」

 著作権法第32条第1項には、こう書かれている。

《引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない》

「つまり今回、国民的タレントの中居さんが引退するという大ニュースにおいては、中居さんの過去の資料、SMAP時代の歌唱映像を使用することは正当な範囲内であれば“報道引用”にあたるということです。

 SMAPを巡っては、昨年10月放送の報道ドキュメンタリー番組『NHKスペシャル』でジャニーズ事務所の創業者・ジャニー喜多川氏(享年87)の加害問題にフォーカスした『ジャニー喜多川 “アイドル帝国”の実像』が放送された際も、やはりSMAPの映像は使われていました」(前同)

 ファンにとってはあまりにも不本意な形で流れたSMAPの映像。中居の引退により、もう伝説のグループが再び集結することはなくなってしまった――。