元SMAPリーダーで国民的タレントだった中居正広(52)が起こした女性トラブルは、フジテレビにも甚大な被害をもたらしている――。

 被害女性が2023年6月に“意に沿わない性的行為を受けた”とされ、中居が9000万円もの巨額解決金を払って示談したと2024年末より報じられているトラブル。トラブルがあったことを認めた中居は1月23日、芸能界からの引退を発表。幹部社員A氏も関与しているとも報じられ(フジは否定)、女性を守れなかったことなども含めて1月27日には局上層部が記者会見を開くに至った。

 10時間超に及んだ会見には港浩一社長(72)、嘉納修治会長(74)、遠藤龍之介副会長(69)、フジ・メディア・ホールディングス(フジHD)の金光修社長(70)、港社長に代わり新社長に就任するフジHD・清水賢治専務(64)が登壇。一連の責任を取って港社長と嘉納会長が辞任することが会見冒頭に発表されたほか、28日には遠藤副会長も第三者委員会の報告書が提出される3月末をめどに辞任する意向と報じられた。

「トラブルに関与していると報じられた編成幹部のA氏が、1月30日付で人事異動していることも明らかに。人事局付になり、編成幹部としての仕事は上司が兼任することになるといいます。ただ、この人事は懲罰的なものではなく、今後、A氏に第三者委員会への調査に全力で協力してもらうためのものだといいますね。同時に、編成幹部のA氏の役職が不在のままでは、仕事が回らないというのもあるでしょう。

 しかし、1月27日の会見後も騒動は全く収束していません。フジテレビと距離を置いたCMスポンサー企業は、同社のトラブルへの対応やガバナンス体制も厳しく見ていますからね」(制作会社関係者)

 フジテレビの対応を受け、CMを降板したスポンサー企業は80社近くに上り、1月末には同局で流れるCMはACジャパンのものばかりになってしまった。

「中居さんの問題は、フジテレビの番組にも大きな影響を及ぼしています。ドラマでは、清野菜名さん(30)が主演を務める月9ドラマ『119エマージェンシーコール』に制作協力している横浜市が、同局に対して厳しい姿勢を示し、今後、協力をやめる可能性が報じられていますよね。

 同ドラマは横浜市の消防司令センターが舞台で、市消防局は撮影で使用する車両や防火服などの機材を貸し出しているほか、職員が演技指導も行なっています。ところが、横浜市は2月3日放送の第3話から市関連の協力クレジットの表記を削除することを決定。今後、機材の貸し出しや演技指導が受けられないような事態になれば、最悪の場合、ドラマ自体が打ち切りになる可能性があると言われています」(前同)

 そして、“中居トラブル”の影響はバラエティ番組にも――。2月3日朝、スポーツニッポンではフジの人気特番『逃走中』の制作が困難になっていることが報じられた。制作が困難な理由は3つ。CMがなくなったことによる番組制作費の問題、ロケ地となる大型施設などの協力が仰げないこと、さらには制作スタッフ不足だという。

 そんななか、芸能プロ関係者は言う。

「フジのバラエティで制作が難航しているのは『逃走中』だけではありません。そのなかでも非常に厳しいことになっているのが、今やフジの看板バラエティとなった『新しいカギ』(土曜日夜8時~)なんです」