元タレントの中居正広氏(52)の女性トラブルを巡り、社員が一部関わっていたという疑惑の渦中にあるフジテレビ。港浩一前社長ほか一部上層部が被害女性のトラブルを把握しつつも、番組に中居を起用し続けていたことなどが批判を浴び、企業統治の健全さを問う声は多い。
1月27日に行われた会見の中でも女性アナウンサーを接待要員として同席させていた疑惑などが取りざたされ、世間からも批判の声が噴出しているのが“消費される女性アナ”問題だ。
「フジテレビは1980年代のバブル期に、『楽しくなければテレビじゃない』をキャッチフレーズとしてバラエティ番組を次々にヒットさせ、黄金時代を築き上げました。それを引っ張ったのが、八木亜希子さん(59)、河野景子さん(60)、有賀さつきさん(2018年逝去、享年52)という“女性アナ3人娘”です。
以来、フジのバラエティ番組には女性アナの出演が当たり前になりました。すっかりアイドルタレント扱いで、関連会社からは87年に『アナ本』、91年に『アナ本2』という“女子アナ本”が発売されたほどです」(夕刊紙デスク)
同書では、八木が入社後の初仕事となるゴルフ大会のプレゼンターに「バニーガール」の格好をしてくるように言われ、驚きながらもゴルフウェアにしてもらったことを述懐。さらに有賀さんがアナウンス部の「Tさん」について《いつの間にか、「おはよう」って肩を抱き寄せちゃったりして》といった行動をとっていたことを明かすなど、女性アナへのセクハラ的事案が赤裸々に記されている。この書籍は『フジテレビ出版』(当時のフジの出版部門)から出されており、この内容についても、局のチェックを経て出版されたことになる。
前出の夕刊紙デスクは、「フジテレビは女性アナを“固定費で使えるバラエティアイドル”扱いをして視聴率を稼げた経験があるからか、その方向性を今まで引きずってきた風習がある」と言う。
そんなフジテレビは、これまで女性アナのカレンダーを制作している。25年版のフジテレビ女子アナカレンダーは、“笑顔の素”をテーマに、総勢12人の女性アナがさまざまなシーンでのキラキラショットを披露している。
「まるでアイドルグループのものかのような写真集で、アナウンサー一人ひとりで見せ方やコンセプトが異なります。これまでファッション誌などともコラボ、表紙をどのパターンにするかは“投票”で行うなど話題性も作ってきました。今年のカレンダーは有名ファッション誌『JJ』によるプロデュースで制作されています。ただ今の騒動では、フジの女性アナに対する軽視が問題になっている。本業とは関係のない“商品”として女子アナを売り出すことに、否定的な声が上がり始めています」(女性誌編集者)