■中年男性の間で腸活が大人気
腸活することで、便秘や下痢が改善される、肥満予防、肌荒れやニキビの改善、免疫力がアップする、良質な睡眠がとれるようになるという効果が期待できるとされ、加治さんが提唱する「腸活」はヘルシーな体作りだけでなく、美容やダイエットへの意識が高い女性たちから支持されてきました。
それが近年、男性にも健康意識の高まりが見られ、主に30代から50代の間で腸活の波が広がっています。中年以降に多いメタボリック症候群の改善策として腸活が注目されるようになったほか、「ウェルビーイング」(幸福で肉体的、精神的、社会的すべてにおいて満たされた状態)がメディアで取り上げられる機会が増えたことも腸活の普及に繋がっているようです。
30代では仕事のパフォーマンス向上を目的に、また40代から50代では生活習慣病予防の一環として腸活を取り入れている人が増えており、ネット上では、
《腸活を始めてから便秘が改善し、朝の目覚めが良くなりました》
《納豆やヨーグルトを夕食に取り入れるようにしてから、体重が少し減った》
《加治さんの腸活本を読んで実践しました。発酵食品を中心に食生活を見直した結果、免疫力が上がったと感じます。以前は風邪を引きやすかったのに、最近はまったく引かなくなりました》
という声も聞かれます。
最近の調査では、腸内フローラ検査キットの購入者に男性の割合が増加していることや、男性の購入者が増えたことで腸活関連書籍の売上が増加していることも報告されていて、腸活が単なる流行ではなく、生活習慣の改善として定着しつつあるようです。
『日曜日の初耳学』では、出演者の林修さんが海藻の中でも群を抜いて栄養価の高いアカモクを日常的に摂取していることを明かし、腸活に興味津々という中島健人は腸の動きが弱いと診断されたことで腸揉みを実践する姿を見せるなど、「腸活男子」という新たなトレンドを予感させる様子でした。
2025年は、男性にとって腸活元年となるかもしれません。
トレンド現象ウォッチャー・戸田蒼
大手出版社でエンタメ誌やWEBメディアの編集長を経てフリー。雑誌&WEBライター、トレンド現象ウォッチャーとして活動中。