■アイドル誕生に、現役一橋生の反応は
そんな一橋大学は、教育系バラエティYouTubeチャンネル『wakatte.tv』で「一橋大学、知名度ないせいで損してる説!」と取り上げられたことがあるが、実はそこに入学したばかりの篠塚が出演している。
「篠塚さんは関西の名門・大阪星光学院高校出身で、2021年に一橋に入学しています。関西なら京都大学を目指しそうなものですが、同年6月10日に公開された『wakatte.tv』では、一橋入学の理由を“もともと東京来たくて、東大目指してたんだけど無理で一橋”だと説明。
また、難関大合格は“努力の勲章”だとし、受験については“努力したら得られるし、何回もチャレンジできる最高のコンテンツ”と回答していました」(女性誌ライター)
全国的には知名度の低い、地味な一流大学から一気にアイドル誕生というニュースを在校生たちはどう見ているのか。現役一橋生に話を聞いた。
「純粋にすごいなって思います。うちの大学出身って政治家とか経営者とかが多いから、エンタメ系で名前が上がるのは素直に嬉しい」(商学部3年生/男性)
「9割7分くらいが保守的というイモ大学で、みんなと合わせてやってれば商社とか金融とかに行けるチャンスもあるのに、ガチアイドルで出役張ろうとするのはシンプルにカッコいいと思う」(経済学部2年生/男性)
「アイドルとかあまり興味なかったけど、篠塚くんはやっぱり気になって追っちゃってます。大学の知名度が全然ないのがネタだったけど、これからは私も篠塚くんが行ってたとこって自慢できそうで嬉しい」(法学部2年生/女性)
「キラキラしたものに慣れていないので、すごくむずがゆい気持ち(笑)。けど本当に一橋としては画期的だと思うので、頑張ってほしい」(商学部4年生/女性)
「努力をいとわずに学業、そして未経験のダンスにも歌にも真っ直ぐに取り組んでいたことからいつの間にかファンになっちゃったし、同じ一橋生として、その素朴で真摯な姿はある意味“らしいな”とは思った」(社会学部4年生/女性)
ちなみに、一橋の特徴として「専門課程ではゼミ必修」というものがある。前出の一橋OBが、その厳しさを振り返る。
「3年生になったら、全員必ずどこかのゼミに入らなくてはなりません。用意されているゼミは150以上あるといわれ、3年生と4年生の2年間で卒業論文にも関わるテーマをみっちり履修する。いずれのゼミでも、研究発表や調査など、念入りな準備とかなりの作業が求められます」
オーディションと並行して大学での単位取得をこなしていた篠塚は、5次審査の配信でも勉強している様子が映し出されていた。さらに篠塚はサークル活動の一環として、早稲田大学の広告研究会にも入っていたという。友人が広告研究会にいるという早大生が、篠塚の評判を明かす。
「広告研究会では研究会内のグループを束ね、頼もしい存在だったようです。大学生らしく、飲み会ではノリよく周囲を楽しませていたみたいですよ。オーディションの真っ最中に女性との2ショットが流出したことがありましたが、社交的な大学生なら、それぐらい全然普通という感じですよ」
一橋生としてもアイドル界としても異色の存在である篠塚。オーディションでつかんだ切符を手に、これまでアイドルに関心のなかった層も取り込み、広く新たな世界を切り開いてくれそうだ。