■ポスター広告の盗難で「逮捕」されたケースあり 木村拓哉のファンは

 藤原といえば、現在放送中のドラマ『僕のあざとい元カノ from あざとくて何が悪いの?』(テレビ朝日系)に主演中。同番組の見逃し配信サービス・TVerにおけるお気に入り登録数が圧倒的1位の200万超えなど、その人気ぶりはとどまることを知らない大人気アイドルだ。

 どのような経緯で彼のポスターが持ち去られたかは不明だが、「アイドルの広告が“消える”ことは珍しいことではないです」というのは、大手広告代理店の営業マンだ。

「人気アイドルのポスターや中吊り広告は非売品で希少価値も高いため、欲しがる人は昔から多いものです。ファンが持っていってしまうだけでなく、持ち去られたものがオークションサイトやフリマサイトで高額販売されるケースもあります。うちにも、よく“あのポスター広告が欲しいけど余っていないか”といった問い合わせがありますよ」(前同)

 鉄道会社にもそうした問い合わせは多いようで、JRの公式サイト内には「駅や列車内の広告物につきましては、広告主などに権限があるため、弊社から差し上げることができません」と、“勝手に譲渡することはできない”旨が明記されている。

 ちなみに、許可なく剥がして“私物”にした場合、どんな罪に問われるのかというと――。

「器物破損などの犯罪です。実際に2023年には、地下鉄の中吊りなど300~400枚のポスター広告を盗んだとして、当時31歳の男が現行犯逮捕されたケースがあります。その他、もし転売が確認された場合、掲出の責任を負う鉄道会社が警察へ被害届を提出する可能性もあります」 (同)

 Xには《これファンが犯人だとしたら民度下がるし同類に思われたくないやつやん》というなにわ男子ファンの声もあるが、別の広告代理店社員は、「盗まれるほど注目され、またその画像が拡散したという点だけをみれば、広告に関しての認知度が上がったわけで、その意味ではある意味“成功”だと見る人もいると思う」と話す。

 一方で、「ファンの熱量が高い場合、代理店の気苦労は増えますね」(前同)とも。

「“フロア広告”といって、駅構内の床や通路に広告を貼り、多くの人の目にとめてもらう手法があるのですが、むかしSMAPの広告を改札付近の床に貼ったら、ファンから“キムタク様”の顔を踏ますとはけしからん!”とクレームが来まくって、あわてて撤去したことがあります。

 ファンのスタンスはさまざまなので、人気があるアイドルであればあるほど、どうしても気を遣う部分は増える。とはいえ、仮に面倒ごとが起こってもそれを圧倒的に上回る広告効果があるから、人気アイドルを起用するんですけどね」

“推し”への愛は深いものだろうが、もしファンによる行為なら決して許されるべきではない。