■やわらかく吸湿性の高いティッシュを選ぼう
また、ティッシュについては、多量に使用することもあり、なるべく刺激の少ない製品を選んでおきたいところ。
笠井氏も「とにかくやわらかく、吸湿性の良いものを選ぶとよいでしょう」と話す。
「ティッシュには大きく分けて、一般的に流通する“木材パルプ”、抗菌作用からアレルギー体質にも使いやすい“竹パルプ”、敏感肌にも使える“コットン”があります。
このコットン生地、かつ保湿成分が含まれているものがおすすめです。なお、鼻水をより吸い込ませたいなら厚手の“ダブル”構成がよいでしょう」(医療ジャーナリスト)
ただ、肌荒れを避けようとするあまりに、やりすぎると逆効果となる行動も存在するという。
「それは“鼻を強くすすりすぎる”こと。雑菌の増えた鼻水が耳の奥に入ることで中耳炎になることがあるので、要注意です」(笠井氏)
花粉症やアレルギーによる鼻水との闘いは長丁場になりがち。そのようなときは、根本から治療することを笠井氏はすすめる。
「のどを伝って鼻水が落ちる症状を『後鼻漏』というんですが、これは喉の違和感や慢性的な咳の原因となることもあります。鼻の治療をすることで改善されるケースも多いので、しっかりと医療機関を受診してくださいね」
鼻水とティシュとの闘いも、敵を知り己を知れば百戦危うからず。
笠井 創(かさい はじむ)
自由が丘耳鼻咽喉科・笠井クリニック院長。千葉大学医学部大学院卒。国立がんセンター病院、横須賀共済病院等を経て現職。開業以来、患者さんからよく受ける質問をQ&A形式でクリニックHPに掲載。「お母さんのための小児耳鼻咽喉科」コーナーでは、子どもによくある耳・鼻・のどのトラブルに関する質問にきめ細かく回答している。