■『ちむどんどん』の衝撃的な最終回をプレイバック
昨秋、『おむすび』が始まった時点で“食事がテーマの現代劇”という部分から《第2のちむどんどんになりそう》という声も上がったほど、『ちむどんどん』は多くの朝ドラ視聴者に良くも悪くも強烈なインパクトを残している。
「『ちむどんどん』の最終回は22年9月末なのでおよそ2年半前の話ですが、あまりの急展開ぶりと最後までツッコミどころ満載だった演出は、いまだに語り草ですね」(前出のテレビ誌編集者)
遡ること892日前――2022年9月30日に『ちむどんどん』の最終回は放送された。
直前回では主人公・暢子(黒島)の妹・歌子(上白石萌歌/25)の体調が急変し、病院で危険な状況にあり、最終回前半では暢子ら家族が沖縄の海で歌子の回復を祈る、というシーンが描かれた。だが、この時点で入院中の歌子が危篤状態とは思えないほど血色が良く、しかも血圧計の向きを間違えているという有様だったが、さらに衝撃的だったのがその後の展開。
歌子が目を覚ますと一気に時が流れ、急に40年後の『202X(令和X年)』(公式表記)に場面が飛び、雑な老けメイクを施したこれまでの登場人物が総出演。「暢子の『(食堂)やんばるちむどんどん』は大繁盛。今日も料理三昧の日々を送っています」とナレーション(ジョン・カビラ)が説明するという、“とりあえず大団円になりました感”が拭えない内容で、『ちむどんどん』は終了した。
「悪夢」という意見も寄せられたこの『ちむどんどん』の最終回15分には、《沖縄返還から現代までの50年を描く、ってそのうち半分くらいを最終回ですっ飛ばしたのまじで伝説》《老けメイクが全員コントみたいだった》などなど、例によって《#ちむどんどん反省会》にはツッコミが殺到していた。
「『おむすび』には“面白い”という声も寄せられていますが……主人公・結(橋本)の父・聖也役の北村有起哉さん(50)が、18歳の頃の回想場面を本人がかつらを被ってそのまま演じるなど、コントのような演出もままあります。脈絡なくファッションショーを展開する回もあったし、とにかく先が読めません。
残り3週でコロナ禍に突入した『おむすび』が、どうやって風呂敷を畳むのか……『ちむどんどん』のような酷評が噴出するラストにならないか、心配ですね」(前同)
『おむすび』は、3月6日放送回までの全話平均世帯視聴率が13.3%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)で、歴代朝ドラの平均視聴率ワースト作品の倉科カナ(36)主演『ウェルかめ』(2009年度後期)の世帯13.5%をほぼ確実に下回ると見られている。視聴率と評判はここまで厳しいものの、ラストでの巻き返しを期待したい。