■昨年の『season24』がラストシーズン――テレ朝からきた回答

『科捜研の女 season23』の平均世帯視聴率は9.0%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)だが、『season24』は7.3%と、大幅に数字が下落している。

 最低視聴率も5.5%(第5話/2024年7月31日放送)と、全シリーズワースト記録を更新。同時間帯にNHKではバレーボール男子予選(日本対アルゼンチン)、日本テレビでは自転車BMXフリースタイルの男女決勝戦が放送されていたため、これらに視聴者を持っていかれたのだろう。

「パリ五輪とのバッティングで数字が落ちるのは仕方のないことですが、年々ドラマのパワーが落ちていて、上がり目が見えないというのもリアルなところですよね。

 加えて、本作は東映制作の作品であり、主に京都撮影所で撮影されるため、出張費や滞在費などが普通のドラマよりもかなりかかるとも言われています。テレビ不況の時代、視聴率が取れない作品に、予算をかけられないという局サイドの懐事情も影響してそうです」(前出の民放キー局関係者)

 このように、「前シーズンがラストだった」と言われる『科捜研の女』だが、昨年の『season24』の最終回は、むしろ次のシーズンの明るいスタートを期待させるような終わり方だった。沢口演じる榊マリコ、内藤剛志(69)演じる相棒刑事・土門薫の2人が自分たちの役割を再確認して、土門が「よし、行こう!」と、マリコとともにまた次の事件へと向かう――というラストだった。

 前出の民放キー局関係者はこう言う。

「『科捜研の女』はテレビ朝日の看板ドラマですし、何より25年以上、視聴者から愛されている作品ですよね。当然、長年、主演として作品を、さらにはテレ朝ドラマを牽引してくれた沢口さんへの恩義もある。ですので、“前シーズンで終わり”と強引に打ち切るようなことはせず、スペシャルドラマを何本か作り、しっかりと最終回を作って、終了させるのではないでしょうか」(前同)

 小サイトはテレビ朝日に、『科捜研の女』は昨年7月期の『season24』が事実上のラストシーズンだったのかを問い合わせたところ、「今後の編成に関しては、お答えすることはありません」ということだった。

 テレビ朝日の刑事ドラマでは、井ノ原快彦(48)主演の『特捜9』シリーズ(18年4月期~)も、今年4月9日から『final season』(通算第8シーズン)が放送され、完結を迎える。3月12日にseason23が最終回を迎えた『相棒』は、主演の水谷豊(72)が“生涯現役”宣言をしているが、果たして『科捜研の女』は――。