■「感触に思わず感動しましたね」

「スタッフに石を持ってきてもらって、アクリルケースを叩き潰しました。粉々になったアクリルの中からは、お馴染みのうまい棒が顔を出していたんですが、ぴったりとケースにくっついていて外すのも大変でしたね」(YOSHIさん)

 気になるのはその中身。味について開発者の松山さんは、フジテレビの情報番組『めざまし8』の取材で、「味っていうものは皆さんの想像に任せるっていう上で、期待感があるということを作品において、最後のメッセージとして伝えたいです」と、答えていたが……。

「中身は入っていないというネットの情報もあったので、袋を触った瞬間、“うわ!中身入ってる!”と、その感触に思わず感動しましたね。

 それで、袋を開けて本物のうまい棒と並べてみたら、色も形もそっくりで。どんな味かなぁ~ってワクワクしてかじってみたんですが、中身はうまい棒そっくりに作られた食品サンプル。もちろん、固くて食べられませんでした(笑)」(YOSHIさん)

 実際、記者も開封後のうまい棒を触らせてもらったところ、同商品のサクサクした軽い食感を思わせるものではなく、食品サンプル特有の固くて少し重たい感触が指に残り、なんとも言えない不思議な感覚であった。

 その後、YOSHIさんはこの開封動画をSNSで公開。世間からはどのような反響があったのか。

「10万円もする美術品を壊してしまったのだから、批判の声も少しはあるかなと思っていたんですが、《開封してくれる人がいた! ありがとー!》とか、《中身が気になってたから嬉しい!》など、ポジティブなコメントが多かったですね。多分、これを開封したのは僕が初めてなんじゃないかな」(前同)

 YOSHIさんのTikTokには現在、200件ほどのコメントが殺到し、動画の再生回数は35万回を超えるバズり回となっているそうだ。