香取慎吾(48)主演の連続ドラマ『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』(フジテレビ系/木曜午後10時)が、3月20日放送の最終回(第11話)を前に、大きな盛り上がりを見せている。

 同ドラマは、人生崖っぷちの最低男・大森一平(香取)が、政治家になるための戦略で生活者目線をアピールするため、シングルファザーの義弟・小原正助(志尊淳/29)と、その子どもたちと暮らすことから始まる完全オリジナルストーリー。香取の11年ぶりのフジ系連ドラ主演が話題になったが、視聴率、配信ともに数字的に伸び悩んだ。

 13日放送の第10話は、一平は、大江戸区の再開発計画をめぐって区長・長谷川(堺正章/78)や、民政党の衆議院議員・黒岩(橋本じゅん/61)と対立。民政党の公認候補として区議選に出馬することを拒否し、無所属で“大江戸区長選挙”に出馬すると宣言。一平の出馬表明会見はニュース番組でも報じられる。

 そんな中、一平はテレビ局員時代のパワハラ疑惑が報じられてしまう。一平は、現在は動画配信者として人気の元部下・野上慧(ヘイテツ/22)を、パワハラで追い込んだとされていたのだ。ネットには心ない中傷があふれ、一平の元に記者が殺到。一平は強い口調で記者らに反論、さらに、自らの配信で野上との対面を希望し……という展開。

 視聴者のX上の反響は、《ちょっと本当に展開が凄すぎてずっと震えながら見てしまった。完全に香取慎吾のために書かれたドラマだった。他の人ではイメージできない。見てない人は絶対に見た方がいい。見て欲しい。蛭田さんの脚本圧倒的だった》など、蛭田直美氏による脚本と香取の演技への称賛の声が多い。

 本ドラマは、ホームドラマかと思えば、同時に社会の問題も扱う、振り幅の広い内容になっている。10話は物語の総仕上げなのもあり、声を上げた被害者が叩かれる今の風潮への警告など社会派の要素が強めだったが、家族とのホッとする場面も違和感なく収まり、かつ弱まることもなかった。一平が野上と対峙するシーンは感動的で、素晴らしい神回だったと言える。