■テレビ局・芸人・スポンサーにとっても“美味しい座組”

“おじさん芸人”がBSに続々と“進出”している背景を、元テレビ朝日プロデューサーの鎮目博道氏はこう分析する。

「BSの視聴者は年齢層高めですし、高い視聴率が取れなくてもビジネスとして成立するんです。加えてマニアックな内容がウケるんです。地上波はより多くの人に見てもらうため、広く浅い番組になりがち。一方でBSは狭くて深い番組を一部の熱狂的な人が見てくれたらいいというスタンスなんです。

 そんななかにあって芸人にはこだわりの強い人も多いですし、趣味を語らせたら面白いですからね。芸人側からしても地上波の番組だけではなく、ベテランになってくると自分の好きな世界を語ったり掘り下げたいという気持ちにもなるでしょうからね。芸人もBSで好きなことを自由に、羽を伸ばして仕事にでき、趣味やキャラも活かせますよね」(以下、すべて鎮目氏)

 テレビ局にとっても芸人にとってもBSの番組には利点が多いようだ。

「BSは地上波に比べて数字が取れませんから、より安い予算で制作する必要があります。地上波だったら多くを取材したりたくさんのゲストを呼ぶこともできますが、BSはそうはいきません。となるとトークで場を持たすことも重要になってくる。ベテラン芸人でしたら話が面白いですしトークで尺を稼げますから、テレビ局側もそういった芸人を起用しようとなるのではないでしょうか。

 また、やはりスポンサーにもBSの番組は重宝されているとも言われています。BSの番組は、言ってみれば釣り雑誌や旅行雑誌といった“専門誌”のようなものですからね。そのジャンルや趣味が好きな人だけに向けた広告が打てるわけです。

 キャラが立っているベテラン芸人がマニアックな趣味の世界やグルメを面白おかしく語ってくれ、その芸人たちにもファンがついている。そういった番組には企業側もCMを出稿したくなりますからね。テレビ局にとっても芸人にとってもスポンサーにとってもBSの座組はWIN-WINではないでしょうか」

 今後も、実力派の中堅・ベテラン芸人たちのBS新企画が次々と立ち上がるようだ――。