■TVerカットで「誰もが不幸な状況」に
テレビ番組で大暴れするのは江頭の芸風であり、彼の座右の銘は「ワンクールのレギュラーより1回の伝説」だ。
往年の名バラエティ『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系、1996年~2018年)では女性タレントにヒップアタックを食らわせたり、『「ぷっ」すま』(テレビ朝日系、1998年~2018年)では大量の塩を食べ、ボトル3~4本分のワインを一気飲みするなど、体を張った芸の数々を披露してきた。ある人気番組では、エンジンがかかった江頭が観覧席にダイブ。そこで局部を露出する展開も……。
一方の永野も、ラジオでの発言などからも分かるが、江頭との共演を心底嫌がっているわけではない。にもかかわらず、TVerからもカットされ、TBSが正式に謝罪する事態に――。そこまで至った背景を、元テレビ朝日プロデューサーの鎮目博道氏はこう解説する。
「江頭さんはちゃんと自分に求められたことをやっただけ。TBSも“暴れてほしい”という意図で江頭さんをキャスティングしたでしょうからね。そして江頭さんの芸風で永野さんをターゲットに選ぶのも求められていることですよね。永野さんが出演しているドラマを盛り上げるため、ああいう座組になったんでしょうし、番組サイドも想定内のことだったはずです。
永野さん側も江頭さんとの絡みはある程度は織り込み済みでしょうし、永野さんが嫌がる素振りを見せるのも求められていることの1つですよね。涙が出たことについても、ラジオで“ビックリして涙が出ただけ”とも説明していますしね。
番組側が想定したことを江頭さんも永野さんもやってくれ、双方とも嫌な思いをしたわけではありませんし、実際に番組は盛り上がりましたし、しっかり笑える展開になっていたと思いますよ」(以下、すべて鎮目氏)
そのうえで今回の騒動の一番の問題点を、鎮目氏はこう指摘する。
「最大の問題はTVerから当該部分をカットしたことですよね。普通にアップされていれば、視聴者サイドも“面白かったね”で済んだはずです。しかし、TBSが変な配慮をし、江頭さんと永野さんの絡みをカットしたことで“起きてはいけないことが起きたんだ”と思わせることになってしまったんです。
むしろカットしたことでSNSや世論が変な方向にいってしまい、一部の人は江頭さんを、一部の人は永野さんを非難するという誰もが不幸な状況になってしまったのではないでしょうか。番組側が意図した通りに盛り上がりましたし、“面白かったね”で済ませればよかったところ、変な気を回してこれだけ問題になってしまったんでしょう。
タレントはプロとして番組に出演してプロとして反応しただけ。テレビ局側ももっと演者を信頼するべきですし、テレビ局側、番組側のプロ意識が足りていなかった結果、現在の事態を招いてしまったと考えられます」
視聴者からの批判を過剰に恐れた結果、『オールスター感謝祭』での出来事は必要以上に炎上してしまっているということか。