■中絶騒動とAさんへの性暴力の「共通点」

 この中絶騒動と今回のAさんへの性暴力騒動について、前出のベテラン芸能記者が「重なる点」を指摘する。

「まず、中居氏が女性の意向や心身に寄り添わない言葉をかけていた点ですね。Nさんに対しても今回のAさんに対しても、彼女たちの人生に多大な影響を与えておきながら、自分のことしか考えない姿勢は変わっていないと考えられます」(芸能記者=以下同)

 当時の『噂の真相』に、Nさんが語っていた言葉を以下に引用する。

 中居氏はNさんが中絶手術を受けることについても重く考えていなかったようで、

《感覚がまったくズレているんです。軽かったですね。「大丈夫だよ。まだただの細胞だし、手術だって簡単で大したことない。俺の友達も何人も堕ろしてるけど、その日のうちに仕事だってできちゃうくらいだし」ですから、最初から堕ろさせるつもりだったんでしょうね。女の私より中絶に詳しかったし、コイツ慣れてるな、とも思いました》

 また、Nさんが出産したら……といった仮定の話になると、中居氏は自分の身の事ばかり案じていたという。

《「もし生んだらCM9本の違約金が幾ら、番組が幾ら。事務所は払ってくれないだろうし、払える自信もない」と、結局話すのは自分のことばかりでしたね》

 中居氏は今年1月9日、女性トラブルを認めたうえで、《示談が成立したことにより、今後の芸能活動についても支障なく続けられることになりました》とコメントしたことが、“自己中心的すぎる”といった批判が続出。そして、その2週間後には引退に至ってしまった。

「自分のことしか考えていないということは、Nさんも言及していましたね。実は『噂の真相』は01年1月号でも中居氏の中絶騒動を取り上げ、さらに公式サイトでは女性と中居氏が中絶をめぐってやり取りする録音データを公開。

 その録音と思しきデータが昨年末ごろからXを中心としたSNSに出回っていて、Nさんが“全部話なんか自分の仕事のことばっかり”などと中居氏の不誠実さを切々と訴える声が残っています」

 また、同誌によれば、Nさんが中絶をするための病院まで中居氏に送ってもらった際、無理やり渡された茶封筒には30万円が入っていたとのこと。

《そんなことで責任を取ったと思われたくなかった》と怒りに震えるNさんが“全額返したい”と中居氏に電話をすると、《罪滅ぼしというわけではないんですが、取っておいてください》というメッセージが留守電に残されていたという。

「性暴力が認定された元フジテレビアナウンサーのAさんとのトラブルでも、彼女が入院すると、中居氏はフジ幹部に見舞金として現金100万円を運ばせています。Aさんは受け取りませんでしたが、そもそも中居氏は、人にも人生があること、そしてお金でその人の心や人生が元には戻らないことがわかっていないのではないでしょうか」

 約四半世紀ぶりに報じられた女性とのトラブルで、芸能界から引退することになった中居氏。今夏、53歳を迎える彼は今、何を思っているのだろうか――。