1月23日に芸能界から引退した元タレント・中居正広氏(52)の女性トラブルに端を発した一連の問題を巡り、第三者委員会が3月31日に調査報告書を公表。以降、フジテレビの企業倫理が問われる問題が噴出している。

 第三者委員会が公表した394ページに及ぶ報告書では、被害に遭った女性Aが当時フジテレビのアナウンサーだったことが判明。第三者委員会は中居氏と女性Aのトラブルを《“業務の延長線上”における性暴力が行なわれ、重大な人権侵害が発生した》と認定した。

 報告書には女性トラブルの前段として、2021年12月に女性Aを含めた女性アナウンサー4人と、中居氏、タレントU氏、フジテレビ編成幹部のB氏が参加した外資系ホテルのスイートルームでの飲み会があったと記載されていた。

 また、中居氏の性暴力を認定した調査報告書の「重要な類似事案<2>」では、フジテレビの女性社員が10年以上前、中居氏の女性トラブルに関わったと報じられた編成幹部B氏から呼び出されて《有力な番組出演者》と会食した際のことが記載されていた。

 女性社員がトイレから戻ってくると、その有力な番組出演者と2人きりに。その後《外観は通常の一軒家のような》店舗に2人でタクシー移動すると、地下の部屋に通された。店舗スタッフが飲み物を運び地下から去ると、番組出演者が突如としてズボンと下着を脱いで下半身を露出。危険を感じた女性社員は「私はそういうのだめなので」と言い、荷物を持って地上へ向かい、タクシーで帰宅した。番組出演者は引き留めることなく、茫然とその様子を見ていたという。

 4月10日発売の『週刊文春』(文藝春秋)では、この《有力な番組出演者》がとんねるず石橋貴明(63)だと報道。

 第三者委員会は《有力な番組出演者》にヒアリングを打診したものの《多忙のため協力できない》との回答があったというが、『週刊文春』があらためて問い合わせたところ、石橋の所属事務所は《このような状況で質問は受けられないです》と回答したという。

「週刊文春の電子版で9日の昼に記事が出ましたが、同日夜には複数の新聞社、そしてテレビ朝日のニュースサイトなども石橋さんの実名を出して報じました。

 石橋さんは4月3日に自身のYouTubeチャンネルで食道がんを患っていることを公表。治療のため芸能活動を休止することを発表しましたが、がんを公表した動画は9日までに削除もしくは非公開になっています。

 第三者委員会の調査について事務所は《病気療養の準備のため対応できなかった》と説明し、フジテレビからは《第三者委の調査結果以上のことについては答えられない》というコメントも出ていますが、石橋さんに対してもいわゆる“上納”と呼ばれるようなことがあったのでは、という疑惑が浮上。文春に次いで新聞、通信社、テレビ局もこの話を取り上げ、より大きな事態へと発展していきそうです。

 フジテレビでは、それ以外の不祥事やスキャンダルもめくれ、第三者委員会の調査報告以降も揺れに揺れています」(民放キー局関係者)