今年も、春の全国交通安全運動の時期となった。

「4月6日から15日までの10日間実施されます。近年、急激に普及した電動キックボードに対する交通ルールの啓発が、盛り込まれるようになりました」(交通ジャーナリスト)

〝特定小型原動機付自転車〟と区分される、この乗り物の事故は増加の一途。

「車の脇をすり抜け、時に歩道に乗り上げる。ドライバーからしたら、神出鬼没で突然、出てくる存在でしょう。2023年度から1年間で、交通違反での摘発は2万5000件を超え、今年も上回る見込みです」(前同)

 そもそも、事故対策は運転手にとっての〝死角〟に注意を払う必要がある。

「交通事故総合分析センターの調べによると、交通事故の約7割が車両の側面及び、後方からの衝突なんです」(同)

 そんな今、必携なのがドライブレコーダーだ。

「24年の調査で、普及率は52%になりました。現在は、視野が車の前後だけでない〝360度カメラ〟といわれる魚眼レンズカメラを搭載したものが最先端となっています」(自動車誌記者)

 どんな特長があるのか。

「従来のカメラでは死角だった左右や後方も録画できるので、信号待ちの際に、真横から来る自転車や電動キックボードによる衝突や、後方からの追突、また、駐車中に隣接車両のドアの開閉での物損事故なども、きちんと確認できます」(前同)

 自動車評論家の松田秀士氏は、こう語る。

「走行中の事故であれば、真横からの衝突でも前方の広角カメラでも写り込みますが、停止中なら把握は不可能。また、追突のもらい事故やあおり運転などは、せめてリアカメラがないと認識すら不可能です」

 実際に購入する際、どういう点を留意したほうがいいのか。

「値段も踏まえると、フロントに魚眼カメラ、そしてリアカメラを設置した2カメラ方式がいいでしょう。最近は、より死角をなくそうと、3つもカメラがある機種もあります」(前同)