■「偉くなってるじゃん」フジテレビ最大の問題は人事評価制度
長野は放送翌日に自身のXを更新し、《昨日のMRサンデーでの私の発言について、私の言葉足らずのために本意を伝えることができず反省しています》と謝罪。しかし、放送から約1週間経過しても『Mr.サンデー』には、
《Mr.サンデー、想像以上に酷かった。二次加害禁止!》
《宮根誠司、やしきたかじんの話を持ち出して笑い話にするなよ》
など、多くの批判がXには寄せられている。
「厳しい意見が多数寄せられ、炎上することになった6日の『Mr.サンデー』ですが、フジテレビの人事制度を厳しく批判したノンフィクションライターの石戸氏のコメントがあらためて注目を集めています」(民放キー局関係者)
同番組で石戸氏は「こういう仕事をやることによって、人事評価が完全に決まっているわけですよね。(編成幹部B氏が)偉くなっていると。報告書の中でも指摘されてましたけど、なんだかんだ、問題を抱えていても偉くなってるじゃんってなってくると、“こういう働き方でいいんだ、これでOKなんだ”っていうふうに思われますよね」とコメントしていた。
「B氏のようにコンプライアンス意識、人権意識が欠けている部分があり、ハラスメント行為があっても、結果を出しさえすれば出世できる、そしてそれが他の局員にも“そのやり方でいいんだ”と思わせるようなフジテレビの人事制度や人事評価が最大の問題だと石戸氏は指摘したんです。
この件についてはフジテレビ内部でも激しく議論がされているようですが、こういった仕事のやり方をしていた最たる例が港浩一前社長(72)とも言えそうです」(前同)
第三者委員会の報告書では、港氏による会合の存在も明らかになった。
報告書によると、女性アナウンサーが参加する会合として、芸能プロダクションとの会合があったとし、懇親を目的としたものだったという。港氏が主催した会合は2014年から2018年までに少なくとも19回開催され、少なくとも95人の女性アナウンサーが参加したとされる。
「権限を使って女子アナを“接待要員”にしていた港氏はバラエティ畑出身。自身と同じように女子アナを接待要員として利用して有力タレントとの関係を築いていたB氏を重用し、彼は編成部長までのし上がったわけです。
B氏が、中居氏や有力なタレントとの飲み会をたびたび主催し、女子アナをアテンドしていたことは一連の報道や第三者委員会の報告書で明らかになっていますよね」(同)
■下半身露出《有力な番組出演者》が石橋貴明だと判明
第三者委員会の報告書には女性トラブルの前段において、21年12月に女性Aを含めた女性アナウンサー4人と、中居氏、タレントU氏、B氏が参加した外資系ホテルのスイートルームでの飲み会があったという記載もあった。
さらに報告書の『類似事案<2>』には、B氏が10年以上前に女性社員を《有力な番組出演者》と2人きりになるように“置き去り”にしたとある。10年以上前の夜、飲食店の個室でB氏ら男性3~4人、有力な番組出演者とB氏から誘われたフジテレビの女性社員が参加する飲み会が開かれたという。
女性がトイレから個室に戻ると番組出演者だけが残っており、その後、2人はタクシーで別の店に移動。地下の部屋で2人きりになると、番組出演者が《突如としてズボンと下着を脱ぎ、下半身を露出した》とされる。女性社員は危険を感じ「私はそういうのだめなので」と言って、店を出てタクシーで帰宅。番組出演者は引き留めることなく、その様子を茫然と見ていたという。第三者委員会はB氏が女性社員を危険から守るよりも有力な番組出演者への配慮を優先し、番組出演者と2人きりになるように女性を「置き去り」にしたと認定した。
さらに4月10日発売の『週刊文春』(文藝春秋)が、この《有力な番組出演者》がとんねるず・石橋貴明(63)だと報道。
第三者委員会は《有力な番組出演者》にヒアリングを打診したものの《多忙のため協力できない》との回答があったというが、文春報道後、石橋の所属事務所は《第三者委員会から調査に対する協力の打診はあった。ただ、本人の食道がんの検査などで予定が詰まっていてそれどころではなかった。打診を受けたが「多忙のため協力できない」と返信した》とコメントを出すに至った。