■宝塚OBが今、「日曜劇場女優」として大活躍中

 礼の退団は昨年9月に発表されていたが、そこから芸能プロダクションによる争奪戦が繰り広げられたということだ。

「これまでも多くの元タカラジェンヌが退団後、芸能界に場を変えて活躍してきましたが、礼さんもそうなりそうだと。才能にも恵まれたのでしょうが、もの凄い努力を重ねてきて、芸能界でも大活躍するはず。何より人気が凄まじい。宝塚退団後も、多くのファンが彼女にアツい声援をおくるのは間違いないでしょう。

 現在、ドラマで熱演を見せてくれている元月組トップスター・月城かなとさん(34)にも負けない大活躍となるのではないでしょうか」(前出の広告代理店関係者)

 月城は2009年に宝塚へ入団し、24年7月に退団後すぐに大手俳優事務所に所属。現在放送中の阿部寛(60)主演のTBS日曜劇場『キャスター』にアナウンサー・小池奈美役で出演しているが、これが連続ドラマ初出演作である。

 同ドラマは民放テレビ局の報道番組が舞台の作品だが、月城のアナウンサー役の演技は素晴らしく、

《アナウンサーの方、本職がアナウンサーなのかと思ったら宝塚の方なんだ?!》
《本職かと思うほどの原稿読みに驚いたが月城かなとさんという宝塚の方なのね》

 と、初回で日曜劇場ファンを驚かせ、彼女を本職のアナウンサーだと勘違いする声が多く寄せられたのだ。

 また、同じく日曜劇場の大人気ドラマ『VIVANT』(23年8月期)や『アンチヒーロー』(24年4月期)に出演した珠城りょう(36)も、元宝塚歌劇団月組トップスター(21年8月退団)。彼女は、現在放送中の『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』に女郎屋・松葉屋の番頭新造とよしま役で出演したことで、NHK大河ドラマデビューも果たしている。

「すでに退団後のキャリアが長い天海さんたちだけでなく、最近も月城さんや珠城さんのような大活躍の例があるだけに、礼さんにも大きな期待が寄せられているということですよね。

 配信サービスが浸透し、海外作品との争いの側面もある現代の映画やドラマコンテンツ。これまで以上に“本物”が求められる今は、高い演技力を兼ね備えた、人気のある魅力的な俳優が重宝されます。それで言えば、宝塚のトップスターほど相応しい存在はいないですよね。

 さらに、芸能プロダクション的に言えば、歌手活動や全国公演でも稼げるわけで……宝塚OGの争奪戦が起こるのは至極当然でしょうね」(前同)

 数年後、気がつけばドラマや映画の出演者が宝塚OGばかりになっていたりして……。