■もし、最初から「認めて」いたら…
芸能ジャーナリストの三杉武氏は「CM契約や進行中の仕事のことを考えると、意地でも認めるわけにはいかなかったという事務所側の理屈はわかる」と理解を示しつつ、「世間の印象としては、報道についてきちんと説明の場を設けたほうがスッキリはしたのでは」と言う。
「もちろん、“していないこと”を認めるわけにはいきません。ですから、報道に認める部分があるなら認めて謝罪、間違っているなら間違っていると世間が納得できるように説明すればよかったが、それはなかった。文春が掲載した“証拠”も、2人の手繋ぎ写真など言い逃れできないレベルのものばかりだったため、世間の不信感を煽ってしまいましたね。
5月16日公開の永野さんの主演映画『かくかくしかじか』の舞台挨拶もマスコミはシャットアウトでしたが、そもそも舞台挨拶に囲み取材があるわけでもなく、身に覚えがないなら堂々としていればいい話です。それに関しては、永野さんの事務所ではなく、映画サイドの判断があったようではありますが。
そしてここにきて大河とラジオ番組を出演辞退というのは、すべてが裏目に出た形でしょう。違約金や周囲への影響はいったんさておき、もし最初に認めるというジャッジをしていたら、謝罪、一定期間休止、復帰というシナリオで、少なくとも世間のモヤモヤはなかったでしょう」(三杉氏=以下同)
不倫騒動で活動自粛をした女優といえば、記憶に新しいのが唐田えりか(27)だ。唐田は2015年の月9ドラマ『恋仲』(フジテレビ系)で女優デビューすると、清純派としての道を歩んでいたものの、18年9月公開の映画『寝ても覚めても』で共演した東出昌大(37)と不倫関係に陥り、20年1月に文春が2人の関係をスクープ。以降、唐田は芸能活動を自粛し、久しぶりに表舞台の仕事となったのは、22年11月26日公開の映画『の方へ、流れる』だった。
そんな唐田の評価を大きく回復させたのは、24年9月配信のNetflix『極悪女王』への出演だ。プロレスラー・長与千種役を演じる唐田は役作りとして10キロ増量したほか、丸刈り頭も披露。女優魂をかけて臨んだ姿が評判を呼んだという経緯がある。
「唐田さんは一度活動を休止して、本格的な女優復帰に成功しました。今の永野さんは、“清純派”として“不倫をなかったことにした”人というイメージに縛られたまま、ズルズル活動を続けることになります。いっそ潔く活動を休止して復帰すれば、女優として今までのイメージから脱却しやすかったかもしれません」
永野は「芸能活動休止」を宣言したわけではないが、結果的に仕事は激減。失った信頼をどう取り戻していくのかが問われている。