■イタリアンやファストフードでも無料でカスタマイズできる裏技が!
イタリアンチェーン店の『サイゼリヤ』も見逃せない。卓上には岩塩、ブラックペッパー、オリーブオイルにホットソースまで完備している。
「イタリアの大衆食堂さながらの演出で、料理を自由にカスタムできる楽しさがありますね」(同)

一方で、ファーストフードチェーンの『マクドナルド』や『サブウェイ』では、注文時のカスタムで“多め”や“増量”が無料で対応される。特にサブウェイは、野菜の無料増量が可能で、健康志向の層から根強い支持を得ている。
「私の経験からすると、無料トッピングが充実している店は、往々にしてサービス全体も優れていると思います。料理の味、見た目、そして接客にいたるまで、気配りが行き届いているのです」
ただ、これらはあくまでも飲食チェーン側のサービスであることにも注意が必要だ。無料だからと言って、常識はずれの量を取るのは控えるべし!
最後に田沢氏は飲食チェーンのトッピングサービスの今後をこう占う。
「ひょっとすると『丸亀製麺』のチャレンジを皮切りに、レストランもトッピングを充実させる流れもあるかもしれません。再び“無料サービス戦国時代”が訪れるのかもしれませんよ」
外食業界は今、新たな岐路に立たされている。
田沢竜次
編集プロダクション勤務などを経て1983年からフリー。85年『月刊angle』連載を基に『東京グルメ通信・B級グルメの逆襲』(主婦と生活社)を書き下ろし、また文春文庫の「B級グルメ」シリーズでも活躍。B級グルメライターとして取材・執筆を手掛ける。著書に「B級グルメ大当りガイド」「ニッポン映画戦後50年」など。