米5キロあたり4000円超。未曽有の米価高騰に日本中の食卓が悲鳴を上げる中、とんでもないビックリ発言が聞こえてきたのは、5月18日のこと。

「自民党佐賀県連が開いたセミナーで江藤拓農林水産大臣(当時)が、“支援者の方々がたくさんくださるから、コメは買ったことがない”と漏らしたんです。

 翌日には釈明し、辞任となりましたが、事の深刻さを肌身で感じていないからこそ、こんな言葉が口をついたのでしょう」(全国紙政治部記者)

 大臣やお役人たちは、もしや一般庶民の食生活を知らないのでは? そんな疑念がムクムクと湧き上がる。

 そこで、本サイト記者が、農林水産省の食堂で彼らの日々の食事を追体験してみることにした。

「農水省には、入館手続きをすれば一般の方も入れる食堂を含め、全部で6か所の食事処があります」(前同)

 ホームページで確認すると、『和幸』や『おむすび 権米衛』など、巷でも目にするチェーン店からキッチンカーまでバラエティは豊か。今回は、農水省にしかない『あふ食堂』を訪ねてみた。

 まずは、警備員が立つ玄関で入館手続き。入館証をもらい、食堂のある本館地下1階へと下る。

あふ食堂の献立と「今週の有機野菜」(※撮影/編集部)

『あふ食堂』の入り口には本日の献立が8種類並ぶ。肉に魚、麺料理に丼もの、カレーに小鉢定食と、豊富なメニューで、あらゆる食の好みに対応している。

 さらに、10種類以上の「今週の有機野菜」を大々的にアピール。献立表には、カロリーや塩分・脂質・蛋白質が明記されているほか、「自給率」まで記されているのは、農水省ならでは。

 価格は680円~1200円。働く人のランチ代予算の全体平均は452円(リクルート調査/2024年)なので、昼食価格としてはお高めだ。

 本サイト記者Sは、数量限定のスペシャル定食『三元豚ステーキ定食~ガーリックトマトソース~』(1200円)を、本サイト記者Kは“あふ魚定食”こと『オナガダイの香味焼き定食』(980円)を注文してみた。

『三元豚ステーキ定食~ガーリックトマトソース~』 ※撮影/編集部
『オナガダイの香味焼き定食』 ※撮影/編集部