6月を迎え、春ドラマは最終章に突入している。今期も多くのドラマが放送されているが――民放キー局関係者は言う。

「昨年の春ドラマでは“記憶喪失もの”が5本も被ったことが話題になりましたが、今年は“テレビ局もの”ドラマ被りが勃発しましたね。シリーズ作品『続・続・最後から二番目の恋』(フジテレビ系/月曜夜9時~)を除いた3本のドラマがテレビ局、それに関連してテレビ界や芸能界の裏側を描く作品ですよね」

 25年の春ドラマでテレビ界の裏側が舞台に描かれているのは、阿部寛(60)主演のTBS日曜劇場『キャスター』(夜9時~)、川栄李奈(30)主演の日本テレビ日曜ドラマ『ダメマネ! ーダメなタレント、マネジメントしますー』(夜10時30分~)、志尊淳(30)と岸井ゆきの(33)がダブル主演作する日本テレビ水曜ドラマ『恋は闇』(夜10時~)の3作品である。

 阿部主演の『キャスター』は、民放テレビ局「JBN」の報道番組『ニュースゲート』を舞台にした社会派エンターテインメント作品。型破りなキャスター・進藤壮一(阿部)が周囲を巻き込みながら真実を追求し、社会の闇を暴いていく物語。

 同ドラマには永野芽郁(25)がヒロイン役で出演しているが、4月末に『週刊文春』(文藝春秋)が彼女と田中圭(40)との不倫疑惑を報道。その影響で、良くない意味でも話題となっている作品である。

 川栄主演の『ダメマネ!』は、芸能事務所の新人マネジャーで元子役の隅田川道子(本名:神田川美和)が主人公の物語。川栄演じる隅田川が“崖っぷちタレント”のために芸能界を駆け回るストーリーのため、必然的に芸能界、テレビ界の裏側が描かれている。

 志尊、岸井が主演の『恋は闇』は、週刊誌の名物ライターとテレビ局の情報番組ディレクターによるダブル主人公もの。岸井演じる筒井万琴が手掛ける朝の情報番組『モーニング・フラッシュ』が、物語において重要な要素となっている。

「4月期の3作品だけでなく、7月期にもテレビ局が舞台となる作品が発表されていますよね」(前同)

 7月期の日本テレビ土曜ドラマ枠(夜10時~)では、櫻井翔(43)が主演の『放送局占拠』が放送される。『放送局占拠』は病院が舞台の『大病院占拠』(23年1月期)、空港が舞台の『新空港占拠』(24年1月期)に続く、『占拠』シリーズの第3弾。今回は武装集団が500名の人質に“放送局”を占拠する作品だと発表されている。