阿部寛(60)が主演を務めるTBS日曜劇場『キャスター』(夜9時~)の第9話が、6月8日放送された。同回の視聴率は世帯9.9%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)、個人6.0%。1日の第8話に続き、世帯視聴率は一桁台だった。
『キャスター』の視聴率は第7話までは世帯10%台を維持していたが、第8話は世帯9.5%、個人5.6%に下降。
「物語は第8話から『最終章』に突入。第9話は怒涛の展開の目白押しでしたが、二桁には戻りませんでしたね」(テレビ誌編集者)
【以下、『キャスター』ネタバレを含みます】
連続ドラマ『キャスター』は、民放テレビ局「JBN」の報道局を舞台にした社会派エンターテインメント作品。型破りなキャスター・進藤壮一(阿部)が視聴率低迷に悩む報道番組『ニュースゲート』のメインキャスターに就任し、周囲を巻き込みながら真実を追求し、社会の闇を暴いていく物語。
物語は第8話から最終章に突入。進藤は、亡き父・哲(山口馬木也/52)が43年前に追っていた「自衛隊機墜落事故」の真相を仲間と追い求める。
「第9話では『ニュースゲート』の山井プロデューサー(音尾琢真/49)の死、JBNの国定会長(高橋英樹/81)の“正体”が明らかになるなど、最終回へ向けて大きく物語が動きました」(前同)
山井は故郷である茨城・芦根村で発生した山火事を取材・報道をするため、進藤らと現地に同行した。そこで同村が43年前の自衛隊機墜落事故地であり、山井の父で認知症を患っている和雄(山本學/88)も何らかの関りがあったことなどから、山井は進藤の調査に協力をしていた。
しかし、真相発覚を恐れる何者かが、進藤を殺害しようと、事故に見せかけてのガス爆発を画策。不幸な偶然から、進藤ではなく山井が犠牲に――というストーリーが展開された。
また、進藤の父・哲は43年前の墜落事故を現JBN会長の国定と調べていたこと、土壇場で国定が裏切っていたことも判明。さらに哲は自宅でのガス爆発で自殺したことになっていたが、実は国定が真犯人らしいことまで、進藤は突き止めた。
山井の突然の死や過去の真相究明など、怒涛の急展開が続いた『キャスター』には、
《急にVIVANT感》
《VIVANTですかこれ?》
と、日曜劇場屈指の大ヒット作で、阿部が“もう一人の主人公”ポジションで出演していた『VIVANT』(23年7月期)を連想する声も。同ドラマは、毎回のように物語が二転三転する、ノンストップなシナリオが人気を博した作品だ。
堺雅人(50)主演の『VIVANT』は、自衛隊の影の組織・別班の活躍を描く壮大な物語。阿部は警視庁公安部のやり手・野崎守役で出演していた。ちなみに、『キャスター』出演者では、山井を演じた音尾も終盤にサブキャストで出演していた。そのほかにも第4話ゲストの馬場徹(36)、ヒロイン・崎久保華(永野芽郁/25)の父・圭介役の山中崇(47)など、『キャスター』には『VIVANT』キャストが多く起用されている。
「『VIVANT』は、最終回の視聴率が世帯19.6%、個人12.9%、さらにコア視聴率(13~49歳の個人視聴率)も10.1%という超高視聴率ドラマでした。
一方で『キャスター』は、メインヒロインである永野さんの不倫疑惑報道、同作に出演中で永野さんとの熱愛説が報じられた韓国人俳優キム・ムジュンさん(27)の扱いを巡っても注目を集めましたが、終盤を迎えて2週連続で世帯視聴率が一桁に。失速している感じですよね……」(同)