■『鉄腕DASH』は“終わらせられない番組”か
現在の『鉄腕DASH』では島を開拓する「DASH島」、前述の米作り企画だけでなく、「0円食堂」など、全国を巡ったり、年単位で動く企画が多数展開されている。
特に「ご当地PR課」は日本全国の“ご当地”の協力もあり、全長1キロの流しそうめんコースを作ったり、スキー場を借りて超巨大な雪だるまを作ったりと豪華な回が多い。
重視されるコア層の数字でライバル番組に後塵を拝し、制作費はあまりにも高い。そして、視聴者からもTOKIOの人数不足による“コレジャナイ感”が指摘され、国分の“後任”も見えない『鉄腕DASH』だが――前出の制作会社関係者はこう言う。
「『鉄腕DASH』では国が絡む公共事業などのプロジェクトが進行していて、そのために番組終了という選択肢はない、というのが考えられます。『鉄腕DASH』は、もはやいちバラエティ番組を超えて、国からも評価されているコンテンツです。
2010年には、ヘドロだらけの東京湾を再生させた功績を称えられ、国土交通省から、自然環境の再生に関する取り組みをオンエアし啓蒙普及に貢献した、として海の日表彰(港湾空港功労者表彰)を受賞したこともありました」
23年には「東京の真ん中に100年続く森をつくれるか!?」をテーマに、東京・都立明治公園の整備を『鉄腕DASH』の出演者たちが手伝う、延べ230日のビッグプロジェクトが行なわれたこともあった。
「米作りが良い例ですが、『鉄腕DASH』では多くの長期企画が行なわれていて、そのなかには23年の明治公園整備のように国の事業に関係しているものもある。国が絡むような企画を、途中で投げ出すわけにはいかないですよね。そういうことを考えると、『鉄腕DASH』は“終わらせられない番組”とも言えるのかもしれません」(前同)
降板した国分の番組出演を巡っては、6月20日配信の『東スポWEB』に、『鉄腕DASH』でたびたに取り上げられる福島県の「國分和菓子店」の店長が《(今年3月に)撮影という形で来ていただいて撮りましたけど。今年はまだ映ってないので。もう流れないのかなって》とコメントしている。
国分が出ていて放送されていない企画、映像が多く残っていると思われる『鉄腕DASH』。今年11月で30周年を迎える同番組の今後は、どうなるのか――。