今田美桜(28)主演、北村匠海(27)が相手役を務めるNHK連続テレビ小説あんぱん』。終戦が描かれた6月20日放送回の平均世帯視聴率が16.8%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)で、番組最高記録を更新したことが明らかとなった。

 それまでの最高記録は5月2日放送回の16.5%。これも“『あんぱん』初、朝ドラでは橋本環奈(26)主演の前作『おむすび』以来7か月ぶりの16%台”だと話題になっていた。

【以下、『あんぱん』ネタバレを含みます】

『あんぱん』は、国民的キャラクター『アンパンマン』を生んだ漫画家・やなせたかしさんと妻の小松暢(こまつ・のぶ)さん夫妻をモチーフにした作品。今田が暢さんをモデルにしたヒロイン・朝田のぶを、北村がやなせさんをモデルにした柳井嵩を演じる。

 同作では第11週(6月9日~13日)と第12週(16日~20日)で太平洋戦争が描かれ、壮絶な描写が話題に。20日放送回で終戦を迎え、第13週(23日~27日)からは戦後の物語が展開されている。

「『あんぱん』で重く辛い戦争が描かれ始めた時期には“見るのが辛い”という声も少なくなく、視聴率が落ちるのではと見る向きもありましたが、逆に最高記録を更新しました。週平均視聴率も、第11週、第12週は2週連続で16.0%。これも最高記録ですね」(テレビ誌編集者)

 これまでの週平均最高視聴率は第9週(5月26日~30日)と第10週(6月2日~6日)の15.8%。この2週の段階では嵩は出征していなかったが、“戦争の辛さ”は描かれていた。

「6月6日放送回の終盤に嵩が出征し、第11週から本格的に嵩の軍での生活が描かれました。そして、最高視聴率を記録した6月20日放送回の前日、19日放送回は“神回”だとSNSが大沸騰。複数のネットメディアでも取り上げられました。

 シナリオの高い完成度に加えて、何より妻夫木聡さん(44)と二宮和也さん(42)の熱演が話題となりましたよね。2人ともオフショットでは北村さんと笑顔を浮かべていましたが、劇中では涙なしには見られない、迫真の名演技を見せてくれました」(前同)

『あんぱん』で妻夫木は嵩の上官・八木信之介上等兵を、二宮は嵩の亡き父・清を演じている。6月19日放送回の前半では妻夫木、後半では二宮の熱演が視聴者の涙を誘ったのだ。

 まず、妻夫木。彼が演じる八木上等兵は寡黙で冷静沈着な軍人だが、19日放送回では嵩の幼馴染でもある軍人・田川岩男(濱尾ノリタカ/25)の死、その背景にあった戦争の虚しさからやり場のない怒りを爆発させる、というシーンが描かれた。