■同じ春ドラマで“イメージ急落女優”がいた一方で株爆上がり
『めおと日和』のなつ美は初々しさがありつつも芯の強い、超清純派のヒロイン。和服姿も抜群に似合う、視聴者も応援したくなるキャラクターである。
前出の制作会社関係者は続ける。
「普通は撮影の待ち時間、主演俳優にはスタッフが日傘を差してあげるものですが、芳根さんは『めおと日和』の撮影中、自分で日傘を差す姿が報じられたこともありました。また、集まってきたギャラリーに笑顔でお辞儀をする姿もあったそうで……そういった人柄の良さというのは、お芝居をしていてもにじみ出るものですよね。その意味でも、『めおと日和』のなつ美は芳根さんにとって最高のハマり役だったのではないでしょうか」
芳根が“清純派女優”としてますます存在感が増した一方で、奇しくも同じ春ドラマに出演していた清純派女優はイメージが急落した。
「永野芽郁さん(25)ですよね。阿部寛さん(60)主演のTBS日曜劇場『キャスター』にヒロイン役で出演していた最中に、田中圭さん(40)との不倫疑惑が勃発し、大スキャンダルに。
双方否定して疑惑止まりではありましたが、文春には2人のラブラブ写真、両者のLINEのやり取りと見られる内容も流出して、限りになく黒に近いグレーという感じで、“もう見たくない”という声も急増してしまった。《つくづく思うのは(※めおと日和)ヒロインが芳根京子で良かった 永野芽郁だったらと思うとゾッとする》なんて声もあり、芳根さんの株が上がる形になりました。
芳根さんはすでに人気女優でしたが、『めおと日和』でさらに株を上げたことは間違いない。現状、20代中盤から後半の女優としては、広瀬すずさん(27)、今田美桜さん(28)、橋本環奈さん(26)、小芝風花さん(28)あたりがトップを走っている感じだと思われますが、そこに芳根さんも名を連ねることになりそうです」(前同)
芳根の魅力について、『めおと日和』や直前の主演作『まどか26歳、研修医やってます!』(1月期/TBS系)を追いかけたドラマライター・ヤマカワ氏はこう分析する。
「今思えば、初めて連ドラの主役を勝ち取った『表参道高校合唱部!』(TBS系、2015年)でも、真琴という“元気いっぱいでちょっとポンコツ”なキャラを演じていて、それから10年後に演じた『めおと日和』のなつ美は、その集大成のような役だったのかもしれません。
これまで、大きなスキャンダルが出なかったこともありますが、芳根さんにしか表現できない天真爛漫さを育んできたのが、『めおと日和』の社会現象的な人気につながったのでしょうね」
ちなみに、『めおと日和』が放送された「木曜劇場」枠は、芳根が女優デビューを果たした『ラストシンデレラ』(13年4月期)が放送されていた枠でもあり、芳根にとって『めおと日和』は同枠での初主演作だった。
主演女優として女優デビューの枠にカムバックを果たし、同作を成功に導いた芳根。彼女が今後、より引っ張りだこになるのは間違いないだろう。
ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。