浅草キッドの玉袋筋太郎が、“昭和オヤジ”としての矜持とユーモアを胸に、同世代にエールを送る人生コラム。ともに令和を生き抜く、イケてる“老Guy”を目指そう。
今さらながら、ステルス値上げについて思うこと。
6Pチーズが薄くなったり、ポテチの直径が一回り小さくなったりしてるあれだ。
言い方を変えれば、お手軽な値段を据え置きのまま、商品の量を減らすという企業努力か。その涙ぐましい企業努力も、これまでかというところまで来てる。
スナック菓子などは大きく見せたいから、中身を開けたらガバガバなんてこともある。その袋代を減らせるだろ? と思うよ。
弁当は底上げしているのはもちろんのこと、弁当に付いている割らない丸箸がギリギリ折れない細さまでにダイエットさせられていた。値上げよりも、そのマイナス方向の細工のほうが気持ちが滅入るんだよな。
でも“究極のステルス値上げ”ってのは、俺が小学校3年生ぐらいのときに聞いた『味の素』の話でね。
「味の素の容器の穴な。分からないように微妙に大きくしたんだぜ。ちょっと大きくしただけでバカ売れしてるんだからな。すごいよ」
って、オヤジに言われてさ。確かに穴が大きければ早く消費するよね。都市伝説みたいな話だけど、聞かされたときは衝撃を受けたわけよ。味の素は穴の大きさを変えたことによるバカ売れを否定してるけど、穴を大きくして、穴の数を増やした瓶で、発売したことは間違いないんだ。
