■いまや“大手事務所から独立”は普通のことに

 高杉は、小学6年生の頃に女の子に間違われたのがキッカケでスカウトされたという。高杉の前事務所は、元々は女優専門の事務所だったのが、高杉がキッカケで男性タレント部門が生まれたとも言われている。

 しかし、高杉は2021年11月16日に前事務所からの退所を発表。翌17日発売の『女性自身』(光文社)では、“育ての親とも呼べるマネジャーが昨年にお家騒動で事務所を辞めていた”、“NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』の出演が内定していたのに高杉が異例の降板を申し出ていた”などと報じられていた。

 しかし、高杉は退所後も『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)の2022年度レギュラーを務め、現在放送中のNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』で準レギュラーとして活躍したり、仕事が途絶える様子はない。

 加えて、4月12日に放送がスタートする波瑠(31)主演ドラマ『わたしのお嫁くん』(フジテレビ系)では相手役を務めたりと、やはり順風満帆である。

 昔は大手事務所を辞めるとしばらくの間、大きな役がつかなくなったり、地上波での露出が激減するのが常だったが、なぜ現状のようになったのか――。民放キー局関係者は話す。

「2020年代に入ってからは米倉涼子さん(47)や、前事務所と提携しつつも独立した佐藤健さん(34)と神木隆之介さん(29)などなど、大手事務所から独立する人が珍しくなくなりました。もはや、タレントが大手事務所から辞めることは“普通”のことで、いちいち気を使っていたらキリがない。また、そういう人をキャスティングしない、そんなことをすれば良いドラマが作れないんですよ。それほど独立している人が多いということです」

 さらに、近年のテレビ不況も影響しているという。

「配信コンテンツで稼ぐ時代になりつつあることに加え、大手事務所のパワーを期待して、そこと組めば、ドラマが視聴率が取れる時代ではもうなくなった。

 ドラマの内容、話題性で勝負をすることが最も重要で、事務所を気にして、数字が取れる見込みが薄いタレントを起用して、“このタレントを使えば、所属する大物を出してくれるかも……”などと気を回す余裕ももうないんです。

 テレビ局サイドに忖度などする余力、余裕がなくなってきていること、そして芸能プロダクションの力が低下していることも間違いなくあります。だから、実力があって視聴者から好かれている俳優であれば、もはや事務所のしがらみなど気にせず、テレビ局はどんどんキャスティングしていく。水上さんもそうしてキャスティングされたひとりでしょうね」(前同)

 変わりつつある芸能界、テレビ界。今後も、独立するタレントは増えていくだろう――。