浅草キッドの玉袋筋太郎が、“昭和オヤジ”としての矜持とユーモアを胸に、同世代にエールを送る人生コラム。ともに令和を生き抜く、イケてる“老Guy”を目指そう。
子供に就いてほしい職業。今だったら何周か回って、また野球選手なのかな。
目標はプロ野球選手というよりメジャーリーガーか。そりゃ、世界中の子供が大谷翔平に憧れる時代だから、みんな目指すよな。
親は誰だって子供に英才教育を受けさせたい。親は、描く理想や夢を子供に託してしまいがちだ。
俺も息子に空手とかさせちゃったから。キツかったと思うよ。
俺自身の子供時代でいうと、雀荘の息子だから麻雀。実は、その頃まで、オヤジから教わったボードゲームは将棋ぐらいだった。
オヤジにとって将棋は、あくまでもお遊びで肩慣らし、優しいのはそこまで。本丸の麻雀に関して、教わるときは厳しかったね。
並べ方、牌の切り方、何から何までうるさいったらありゃしない。
「違う。何度言ったら分かるんだ!」
まるで星一徹だよね。嫌になっちゃってさ。オヤジのスパルタ教育の反動で俺は、この年になっても麻雀ができないんだ。
でも、厳しかったのは愛の裏返しだ。
オヤジにしたら、
「雀荘の息子が麻雀できなくてどうする」
って思いもあるけど、
「家族で麻雀ができたら、楽しいに決まってる」
という考えが根底にあったんだと思う。