■老Guyたちの言うことに、話半分でいいから耳を傾けて

 俺が麻雀を拒否した頃、ちょうど世の中はインベーダーブームでさ。俺は麻雀を打たずにインベーダーを撃っていたわけ。

大人の娯楽でもあったインベーダーゲーム

 オヤジを老害と決めつけちゃったんだよね。

 あの頃、インベーダーにハマる子供は、ごまんといたよ。大人も夢中になってたんだから、しかたがない。

「インベーターは雀荘にとって商売敵だろ」

 とオヤジは言いたかったに違いない。遅かれ早かれ、雀荘を廃業することは時代の流れだったから、止められなかっただろう。

 でも、

「俺に、もう少し堪え性があれば、親子で麻雀を打つことはできたのに」

 と、すごく後悔したんだよ。だってオヤジはいなくなっちゃうわけだからさ。

「こんな古臭くて効率の悪いこと、やってられるか!」

「バカヤロー、みんな通ってきた道だ。四の五の言わずやっとけ!」

 老Guyたちの言うことに、話半分でいいから耳を傾けてほしい。

「しょうがねえ、付き合ってやるか!」

 それでいいんだから。ほとんどのことで当てはまると思うよ。

玉袋筋太郎(たまぶくろ・すじたろう)
1967年生まれ。東京都新宿区出身。86年にビートたけしに弟子入りし、翌年、水道橋博士と浅草キッドを結成。一般社団法人全日本スナック連盟会長。