7月12日に放送された報道ドキュメンタリー番組『報道特集』(TBS系)および、同番組のメインキャスター・山本恵里伽アナウンサー(31)の同番組内での発言が物議を醸し、TBSが大揺れとなっている――。

「この日の『報道特集』では、7月20日の参議院選挙に候補者を擁立している参政党を名指しで批判するような内容の放送をしたことで、SNS、ネットが大荒れに。Xでは、放送2日後の14日朝にも番組名と山本アナの名前がトレンド入りしてます」(女性誌編集者)

 12日の『報道特集』では、今度の参院選で「日本人ファースト」を掲げる参政党が支持をのばしていること、争点に「外国人政策」が急浮上していることなどが取り上げられた。

 番組内では参政党の神谷宗幣代表(47)が「まず自国民の生活をしっかりと守っていこう」を訴える演説映像とともに、ナレーションで「参政党は外国人が優遇されているなどと訴え、犯罪や生活保護について強硬な主張を繰り返す」とした。

 その後、識者の声や各方面の動きなどが扱われたほか、画面右上にテロップで「根拠のない“外国人優遇”」「広がる“排外主義”への不安」「“選挙ヘイト”を許さない」などの文言を表示しながら特集が続いた。

 締めに山本アナは、外国人政策によって、これまで注目されなかった排外的な主張が支持され、それによって差別的な言葉がSNSで拡散されているという現状に「正直、凄く戸惑いを感じています」とコメント。

「実際、外国籍の人と全く関わらずに生活をしている人って実はほとんどいないと思うんです。学校の友達だったり職場の同僚だったり」とし、「自分の1票がひょっとしたらそういった身近な人たちの暮らしを脅やかすものになるかもしれない。これまで以上に想像力を持って投票しなければいけないなと感じています」などと話した。

 日下部正樹キャスター(65)は、想像力を欠くと差別は瞬く間に社会に広がってしまうと言い、「本当なら差別を止めるはずの政治家が誤った情報をもとに、外国人が優遇されていると喧伝しています。外国人がいなくなれば本当に問題が解決するんでしょうか。差別が票になるような社会にしてはならないと思います」と語った。

『報道特集』の放送を受けて、参政党は13日にTBSに対して「選挙報道として著しく公平性・中立性を欠く内容」だと厳重抗議。「すでにBPO(放送倫理・番組向上機構)に対し当党代表の意見を提出済み」と、訂正等を求める申入書を提出したことを発表した。

 一連の流れにSNSでは、

《TBSが正しい。参政党は炎上商法。論外》
《参政党が抗議するって?図星だからだろ》
《コンビニに行ったら、レジに日本人が居るのが珍しかったりしますよね。外国籍の若者達に日本の社会を支えて貰っていると実感してます。これは東京だけでは無い筈》

 と、『報道特集』や山本アナをフォローする声もある一方で、

《公平な報道をしているとは思えない。》
《メディアの者のこんな物言い、世論誘導だと思うよ》
《これは暗に参政党に投票するな、と言っている。公共放送がこんな特定の政党が不利になる発言していいのか!?》

 といった、公平性を欠いている放送だったと指摘する声が多数寄せられているのだ。

「『報道特集』の内容は放送法に違反しているのでは、と指摘する声もあります。確かに、放送法の第4条にある“政治的に公平であること”からは外れている気もする放送内容でしたが……」(前同)