■ドラッグストアは男性客の取り込みにも注力している
「人口減少と高齢化が進む中、ドラッグストア各社は‟短いスパンで何度も訪れてもらえる店作り”がカギと見ているようです。特に男性客の取り込みは重要なテーマで、“決めたら浮気しない”傾向にある男性にとって、薬から食料品まで一度に済ませられる店舗は魅力的です」(経済ライター)
このように新たなターゲットとして見られているのが、男性客なんです。
「長期保存が可能な窒素充填パックの総菜など、独身男性や高齢者に支持されやすい商品ラインナップも用意。今後はドラッグストアが地域の生活インフラとして、スーパーやコンビニと共に再定義されていく可能性があると感じています」(前同)
ネット上では、
「格安スーパーよりさらに安かったりする」
「品揃えもかなり良くて、めちゃくちゃ活用してます」
「スーパーやホームセンターにはもうほとんど行かなくなった」
「最近のドラストは、もはやテーマパークです」
といった声もあります。
「総務省の調査によると、ドラッグストアにおける食品売上の割合は約3割に達し、中には約6割以上を食品が占めるドラッグストアも存在します。また、ドラッグストアで売られている食品の中には、スーパーやコンビニで買うよりも安い商品が売られている場合があります」(生活情報サイト編集者)
これは食品で利益が取れなくても、医薬品や化粧品の収益でまかなえるという考え方によるものでしょう。
野菜や肉では今のところまだスーパーマーケットに分がありそうですが、冷凍食品などはドラッグストアに軍配が上がる印象です。
今後、熾烈な競争を勝ち抜いていくには、商品の安さと利便性だけでなく、生活者のニーズにどれだけ応えられるかにかかっています。
変わりゆく時代の消費スタイルに合わせ、小売り業界はどのように変化するのか。ドラッグストアの戦略に注目すると面白いかもしれません。
トレンド現象ウォッチャー・戸田蒼
大手出版社でエンタメ誌やWEBメディアの編集長を経てフリー。雑誌&WEBライター、トレンド現象ウォッチャーとして活動中。