フジテレビの「月9」やTBSの「日曜劇場」に代表されるように、民放各局では多くの「ドラマ枠」が存在する。特に2020年代以降は、新規のドラマ枠が増えていると言われているが――、

「深夜ドラマを除くと、朝日放送テレビ制作の連続ドラマ枠、通称『日10(テン)ドラマ』枠が新設からずっと視聴率不振なんですよね……」(制作会社関係者)

「日10ドラマ」が新設されたのは、2023年4月期。第1弾として清野菜名(30)主演の『日曜の夜ぐらいは…』が放送された。当初は10時スタートだったが、24年10月期の『マイダイアリー』から、現在の10時15分スタートに。

 そして、現在放送中の中村アン(37)と小澤征悦(51)のダブル主演作『こんばんは、朝山家です。』(7月6日~)が、記念すべき第10弾である。

「『こんばんは、朝山家です。』は、8月3日には第4話が放送されるのですが、ほぼ話題になっていないですよね。ドラマが面白いかどうこう以前に、同ドラマ枠の存在を知らない人も多いのではないでしょうか。

 同枠は野島伸司さん(62)や岡田恵和さん(66)といった大物脚本家を起用するなど、脚本に力を入れて制作されているドラマ枠なのですが、視聴率が極めて低いんですよね。

 直前の4月期に放送されていた桐谷健太さん(45)主演の『いつか、ヒーロー』の数字も厳しかった。テレビ界で重視されているコア視聴率(13~49歳の個人視聴率)に至っては、1%未満。視聴率ワーストドラマ枠と言われても否定できない、大変厳しい状況にあります」(前同)

『いつか、ヒーロー』の終盤の視聴率は、以下の通り。

・第7話(5月25日)…世帯2.3%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)/個人1.2%/コア0.4%

・最終回(6月1日)…世帯2.5%/個人1.3%/コア0.5%

 朝日放送の総合編成局長・幾野美穂氏は、日10枠が新設された23年春の改編発表会で「20~40代若年層を中心に届けたい」と話していたが、届いていない状況にあるのは明らかだ。

「同時間帯には、各局で強力な裏番組が放送されています。数字が取れていないのは、それが理由という指摘もありますね」(同)